参加中と参加後に、差がつく

同じ3日間で、なぜ差がつくのか

こんにちは、あなたらしく輝ける未来を共に創造して、キャリア形成や就活の支援をおこなっている【あおラボ】です。

今週は、秋冬インターンを扱ってきた。初日に目的を決め、昨日は選び方の基準をつくった。ここまでで、応募の準備はできているはずだ。

今日は、その先の話をする。参加が決まったあと、当日をどう過ごすか。そして、終わったあとに何をするか。

じつは、いちばん差がつくのは、この2つである。同じ3日間を過ごしても、持ち帰る量はまるでちがう。その分かれ目を、今日は具体的に見ていこう。

Chapter 9 参加中に、何を見るか

インターンの当日は、あっという間に過ぎる。流されると、何も残らないまま終わってしまう。だから、見るべきものを先に決めておく。この章では、当日の過ごし方を4つに分けて扱う。

9-1 1日目の朝に、目的を思い出す

参加当日の朝、まずやってほしいことがある。自分の目的を、もう一度読むことだ。

初日に書いた「〇〇を確かめる」の1行。応募のときに書いたきり、忘れてしまう人が多い。ところが、その1行を朝に読むだけで、その日の見え方が変わる。何を見ればいいかが、はっきりするからだ。逆に、目的を忘れたまま参加すると、ただ流されて終わる。用意されたプログラムをこなすだけになり、夕方には疲れだけが残る。スマホのメモに入れておけば、電車のなかで読める。30秒で済む作業だ。

会場に着く前に、自分の1行を読み返してほしい。この30秒が、1日の質を決める。流されるか、確かめに行くかの分かれ目になる。前日の夜に、開いておいてもいい。

9-2 「人・場・自分」を、そのまま持ちこむ

9月の第1週で、現場に行ったときの見方を扱った。人を見る、場を見る、自分の反応を見る。この3つの型は、インターンでもそのまま使える。

人は、社員の表情や、社員同士のやりとりを見る。場は、机の配置、掲示物、音の大きさ、空気の張りつめ方を見る。そして自分は、その空間にいて、どう感じているかを見る。この3つを意識するだけで、拾える情報の量が何倍にもなる。しかも、インターンは説明会より長い時間を過ごす。だから、見られるものも圧倒的に多い。せっかくの時間を、説明を聞くだけで終わらせるのはもったいない。

「人・場・自分」の3つを、頭の片隅に置いて参加してほしい。見ようと思えば、見えるものは多い。長くいるぶん、説明会よりずっと拾える。

9-3 質問は、その場で使い切る

インターン中には、質問できる場面が何度もある。ここを、遠慮して逃す学生が多い。

「あとで聞こう」と思っていると、たいてい機会は来ない。その日の最後には、聞きたかったことも忘れている。だから、思いついた瞬間に聞くのがいい。しかも、質問すると、相手はあなたを覚える。これは、副次的な効果として大きい。先週の連載で、質問のつくり方を扱った。「なぜ」「どうやって」「どんなときに」。この3つを頭に置いておけば、質問はいくらでもつくれる。準備してきた質問だけでなく、その場で浮かんだことを聞いていい。

質問は、思いついた瞬間に聞いてほしい。持ち帰った質問は、たいてい消えてしまう。聞かれて困る社員の方は、まずいない。

9-4 グループワークでは、役割を1つ引き受ける

多くのインターンには、グループワークがある。ここでの過ごし方が、あとで語れるかどうかを分ける。

大事なのは、目立つことではない。役割を1つ引き受けることだ。進行でもいい。記録でもいい。時間管理でもいい。意見が出ないときに、最初に口を開く役でもいい。何か1つ担うと、そこで自分の動き方が見えてくる。「自分は、まとめる側に回りがちだ」「意見をぶつけるより、間を取るほうが得意だ」。これは、実際にやってみないとわからない。しかも、担った役割は、そのまま語れる材料になる。

グループワークでは、役割を1つ引き受けてほしい。何をしたかが、あとで語れる形になる。しかも、自分の動き方の癖まで見えてくる。目立つ必要は、まったくない。

Chapter 10 差がつくのは、休憩時間

プログラムの中身は、参加者全員に同じように与えられる。差がつくのは、その外側だ。この章では、多くの学生が使い切れていない時間の話をする。ここに、いちばん濃い情報がある。

10-1 社員と話せる時間は、意外と短い

3日間のインターンでも、社員と自由に話せる時間を足すと、意外に短い。合計で1時間もない、ということも珍しくない。

プログラム中は、進行が決まっている。だから、個人的に話せるのは、休憩時間、移動中、昼食のときくらいだ。この短い時間を、どう使うか。ここが分かれ目になる。多くの学生は、この時間を同じ参加者どうしで過ごす。もちろん、それも悪くない。ただ、参加者から得られる情報と、社員から得られる情報は、まったく質がちがう。せっかく社員の方が近くにいるのに、話しかけずに終わるのは、あまりに惜しい。

休憩時間に、一度は社員の方に話しかけてほしい。この時間の使い方が、いちばん差になる。用意された時間より、その外側のほうが濃い。

10-2 雑談から、いちばん素の情報が出る

かしこまった質疑応答より、雑談のほうが情報の質が高い。これは、何度も見てきたことだ。

正式な場では、社員の方も答えを整える。会社の代表として話しているからだ。ところが、休憩時間の雑談では、素の言葉が出る。「実は、この時期はけっこう忙しくて」「配属は運もありますよ」。こうした話は、資料にも、質疑応答にも出てこない。しかも、雑談は難しいことを聞かなくていい。「今日はありがとうございます」「〇〇の部分、面白かったです」。そこから始めれば、自然に会話は続く。先週書いたとおり、多くの社会人は、学生に聞かれるのを嫌がらない。

雑談は、感想を伝えることから始めてほしい。質問を用意しなくても、話は始まる。むしろ、構えないほうがうまくいく。

10-3 最終日に、一言だけ伝える

インターンの最終日には、必ずやってほしいことがある。お世話になった方に、一言伝えることだ。

「ありがとうございました」だけでもいい。ただ、できれば、何が良かったかを1つ添えてほしい。「実際に作業をさせてもらったことで、仕事の速さがわかりました」。この一言があると、相手の受け取り方がまるでちがう。しかも、あなた自身の整理にもなる。何が印象に残ったかを、その場で言葉にすることになるからだ。伝えるのは、30秒で足りる。緊張するかもしれないが、終わったあとに必ず「言ってよかった」と思うはずである。

最終日に、一言だけ伝えてほしい。何が良かったかを、具体的に添えられるといい。伝えるのは、たった30秒で足りる。

10-4 連絡先は、無理に取らなくていい

ここで、1つ補足しておきたい。連絡先を交換しなければ、と焦る学生がいる。でも、無理をする必要はない。

たしかに、つながっておくと、あとで質問できる。それは利点だ。ただ、相手も仕事がある。無理に頼むと、お互いに気まずくなる。自然な流れで交換できたなら、それでいい。できなくても、まったく問題はない。多くの企業には、採用担当の窓口がある。聞きたいことができたら、そこに連絡すればいい。大事なのは、つながりの数ではなく、その日に何を持ち帰ったかだ。ここを、取りちがえないでほしい。

連絡先は、自然に取れたときだけでいい。焦って集める必要は、まったくない。持ち帰る中身のほうが、はるかに大事である。窓口は、いつでも使える。

Chapter 11 終わった日に、答え合わせをする

インターンが終わった日。ここで何をするかが、最後の分かれ目になる。この章では、その日のうちにやってほしいことを、4つに分けて扱う。30分あれば足りる。

11-1 「確かめたいこと」に、答えを出す

初日に決めた1行を、覚えているだろうか。「〇〇を確かめる」。終わった日に、その答えを書く。

たとえば「人と関わる仕事が、自分に合うかを確かめる」と書いていたなら、「合いそうだと感じた。特に、相手の話を聞いて整理する場面が楽しかった」。こう書けば、答え合わせが完了する。この作業をやるかどうかで、経験の残り方がまるでちがってくる。目的を決めて、確かめて、答えを出す。この3つがそろって、初めて1つの経験になるのだ。逆に、答えを出さないままだと、印象だけが残って流れていく。

終わった日に、自分の1行に答えを書いてほしい。これで、経験が完結する。書くのは、2行あれば十分だ。翌日に回すと、答えの精度が落ちる。

11-2 答えが出なくても、それでいい

ただし、いつも答えが出るとは限らない。「よくわからなかった」で終わることもある。それでも、問題はない。

わからなかった、というのも1つの結果だ。しかも、なぜわからなかったのかを考えると、次に必要なことが見えてくる。「3日では、判断できなかった」なら、もっと長い形が必要だということだ。「作業の時間が短すぎた」なら、次は実務に触れられる企業を選べばいい。答えが出ないことを、失敗だと思わないでほしい。8月の連載で書いたとおり、うまくいかなかった経験も、次の材料になる。

答えが出ないときは、「なぜ出なかったか」を書いてほしい。そこに、次の一歩がある。わからなかったことも、立派な情報である。次の選び方が、そこから決まる。

11-3 合わなかったことも、収穫である

インターンに行って、「合わない」と感じることがある。ここで落ちこむ学生がいるが、その必要はまったくない。

合わないとわかったのは、大きな収穫だ。入社してから気づくのと、今気づくのとでは、価値がまるでちがう。しかも、合わない理由を書き出すと、自分が何を大事にしているかが見えてくる。「1日中座っているのがきつかった」なら、体を動かす要素が必要なのかもしれない。「1人で進める作業ばかりで、退屈だった」なら、人と関わる仕事のほうが向いている。合わない経験は、選択肢を減らすのではなく、基準を増やしてくれる。

合わないと感じたら、その理由まで書いてほしい。それは、次を選ぶための材料になる。落ちこむ必要は、まったくない。

11-4 感じたことを、そのまま残す

最後に、細かいことでも書き残しておいてほしい。感じたことは、思っている以上に早く消える。

「社員の方の話し方が、やわらかかった」「フロアが静かで、少し緊張した」「昼食のときの会話が、いちばん楽しかった」。こうした断片が、あとで効いてくる。特に、複数の企業を回ったとき、比べる材料になるのはこの断片のほうだ。プログラムの内容は、どこも似ている。ちがいが出るのは、細かい感触の部分である。長く書く必要はない。箇条書きで、5つほど並べれば十分だ。来週は、この残し方を詳しく扱う予定である。

その日のうちに、感じたことを5つ書いてほしい。翌日になると、輪郭がぼやけてしまう。箇条書きで、まったくかまわない。5つ並べば、十分な材料になる。

Chapter 12 次に、つなげる

1社終わったら、そこで終わりではない。次につなげることで、経験は積み上がっていく。この章では、そのつなげ方を4つに分けて扱う。今週のまとめも、ここに含めておこう。

12-1 お礼は、翌日までに

インターンが終わったら、お礼のメールを送ってほしい。義務ではないが、送る意味は大きい。

まず、タイミングは翌日までがいい。3日経つと、印象が薄れる。内容は、長くなくていい。参加の御礼、印象に残ったこと、そして今後への一言。この3つで十分だ。「〇〇の作業を体験させていただき、仕事の細かさを実感しました」。この程度で、まったく問題ない。担当の方は、多くの学生を見ている。そのなかで、お礼を送る学生は多くない。だから、覚えてもらいやすい。しかも、書くこと自体が、自分の整理になる。

翌日までに、短いお礼を送ってほしい。3行でいい。書けば、自分の整理にもなる。うまく書こうとしなくていい。素直に、感じたことを書けばいい。

12-2 1社終わるごとに、基準を更新する

インターンを1社経験すると、見る目が変わる。ここで、自分の基準を更新しておいてほしい。

初日に決めた「確かめたいこと」は、あくまで出発点だ。実際に行ってみると、別の観点が出てくる。「働く人の年齢層が気になった」「オフィスの雰囲気が、思ったより大事だった」。こうした発見を、次の企業を選ぶときの基準に加えていく。昨日、選び方の基準をつくる話を書いた。あの基準は、固定するものではない。経験するたびに、書き換えていくものだ。3社目になると、自分だけの基準がかなりはっきりしてくる。

1社終わったら、基準を書き足してほしい。回るたびに、選ぶ精度は上がっていく。基準は、更新していいものだ。むしろ、変わらないほうが不自然である。

12-3 参加していない人との差は、ここでつく

最後に、少し厳しいことも書いておきたい。インターンに行った人のあいだでも、差ははっきりつく。

同じ3日間を過ごしても、目的を持って参加し、質問をして、終わった日に答え合わせをした人と、流されて終わった人とでは、持ち帰るものがまるでちがう。前者は、面接で具体的に語れる。後者は、「参加しました」しか言えない。しかも、この差は本人には見えにくい。両方とも「インターンに行った」という事実は同じだからだ。だからこそ、当日と、その日の夜の30分が効いてくる。ここは、努力量ではなく、やり方の問題である。

差は、参加の有無ではなく、過ごし方でつくと考えてほしい。やり方を変えるだけでいい。しかも、どれも30分あればできることばかりだ。

12-4 今週の3日間を、振り返る

今週は、インターンについて3日にわたって書いてきた。最後に、要点を確認しておきたい。

初日は、目的の話をした。「内定への近道」ではなく「確かめるため」。そして、「〇〇を確かめる」の1行を決めてもらった。2日目は、選び方の基準をつくった。知名度ではなく、確かめたいことから逆算する。情報の入口も、4つ紹介した。そして今日は、参加中と参加後の過ごし方だ。目的を朝に読み、休憩時間を使い、終わった日に答え合わせをする。この3つが、そろって初めて機能する。どれか1つ欠けても、効果は半減してしまう。

今週の3日分を、通して見返してほしい。目的、選び方、過ごし方。この順で動けば、確実に前に進める。3つのうち、どれか1つでも欠けると効果は薄れる。

今日のまとめ

同じインターンに参加しても、持ち帰る量はまるでちがう。差がつくのは、当日の過ごし方と、終わったあとの30分だ。ここは、努力量ではなくやり方の問題である。

参加する日の朝に、自分の1行を読み返す。「人・場・自分」の3つを意識して見る。質問は思いついた瞬間に聞く。そして、グループワークでは役割を1つ引き受ける。

いちばん濃い情報が出るのは、休憩時間の雑談だ。正式な質疑では整えられた答えが返ってくるが、雑談では素の言葉が出る。感想を伝えることから始めれば、会話は自然に続く。

終わった日には、答え合わせをする。「〇〇を確かめる」に、答えを書く。出なければ、なぜ出なかったかを書く。合わないとわかったなら、それも大きな収穫だ。

そして、翌日までに短いお礼を送り、自分の基準を書き足す。1社ごとに更新していけば、3社目には自分だけの基準ができている。

今月は「外に出て、確かめる」をテーマにしてきた。来週は最終週。持ち帰ったものを、どう形にするかを扱う。経験を材料に変える工程だ。一緒に見ていこう。

差は、参加したかどうかではなく、どう過ごしたかでつくと、あおラボは信じている。あなたの挑戦を、いつも全力で応援している。

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