26年卒の新卒採用は昨年以上に早期化─すでに83.8%が選考を経験
株式会社i-plugの調査によれば、26年卒業予定の学生のうち83.8%がすでに選考を受けています。特に昨年と比較すると、10月の時点で15.5%、11月で14.5%、12月には17.1%と、着実に選考を経験する学生が増加していることがわかります。


このデータが示すのは、「企業の新卒採用の動きが、昨年以上に早期化している」という事実です。特に大手企業を中心に、早期のインターンシップやリクルーター制度を活用した選考が活発化しており、「気がついたら、周囲がすでに内定をもらっている」という状況に戸惑う学生もいるかもしれません。
しかし、焦る必要はありません。ここで重要なのは「今からでも、しっかりと準備を進めれば、自分に合った企業と出会える」ということです。就活は早ければ良いというものではなく、自分の軸を持ち、納得のいく選択をすることが何より大切です。
では、これから就活を始める学生が、どのように取り組めばよいのでしょうか?
2月からの就活戦略─今からでも間に合う!
これから就活を始める方のために、時系列に沿った具体的な戦略を解説します。
2月:まずは自己分析と情報収集から
2月は、就活の基盤を固めるための重要な時期です。まず取り組むべきは「自己分析」と「情報収集」です。
自己分析では、「自分はどんな仕事がしたいのか」「どのような環境で働きたいのか」を明確にすることが求められます。単に「大手企業がいい」「安定している企業がいい」といった漠然とした希望ではなく、
- どんな業務に関心があるのか
- どのような働き方が理想なのか
- 自分の強みや価値観を活かせる環境はどこか といった点を深掘りして考えることが大切です。
また、企業研究も並行して進めましょう。ナビサイトや企業の採用ページだけでなく、OB・OG訪問や就活イベントへの参加を通じて、生の情報を得ることが重要です。例えば、ある先輩は「OB訪問を通じて、社風や働き方をより具体的にイメージできた」と語っています。実際に現場の人と話すことで、自分に合った企業かどうかを判断する材料が得られます。
3月:エントリーと選考対策を本格化
3月に入ると、多くの企業がエントリー受付を開始します。この時期には、エントリーする企業を絞り込みつつ、エントリーシート(ES)や履歴書の準備を進めることが大切です。
ESは単なる書類ではなく、「自分をどうアピールするか」を考える重要なツールです。企業の求める人物像と自分の強みが合致するように、内容をブラッシュアップしましょう。
また、3月以降は面接の機会も増えてきます。面接対策として、
- 自己紹介・自己PRの準備
- 志望動機を明確にする
- 過去の経験を整理し、エピソードを語れるようにする といった点を意識しましょう。模擬面接を活用するのも効果的です。
企業側の視点としては、「自社の理念や文化に合う人材を求めている」ことが挙げられます。したがって、企業のミッションや価値観を理解し、それに共感できる点をアピールすることが重要です。
4月~5月:選考ラッシュに備える
4月以降は、企業の選考が本格化する時期です。この時期に向けて、面接の場数を踏むことが成功への鍵となります。特に、最初のうちはうまくいかないこともあるかもしれませんが、回数を重ねることで、場慣れしていきます。
また、早期に内定を獲得する学生が増えることで、「自分だけが遅れているのでは?」という不安に駆られることもあるでしょう。しかし、選考はまだまだ続きます。焦らず、一つひとつの選考にしっかりと向き合いましょう。
6月以降:新たな選択肢を考える
6月以降になると、早期選考が終わった企業も増えますが、中堅・中小企業やベンチャー企業の採用活動は続きます。また、この時期から新たに採用枠を設ける企業もあります。
実際に、6月以降に内定を獲得した先輩の事例もあります。「最初は大手企業ばかり見ていたが、最終的に中堅企業に決めた。社風が自分に合っていたのが決め手だった」と話しています。このように、広い視野を持つことで、新たな選択肢が見えてくることもあります。
まとめ─就活は「自分のペース」を大切に
26年卒の就活が早期化しているとはいえ、今からでも十分に間に合います。むしろ、焦らずに「自分に合った企業を見極める」ことができるチャンスです。
就活は「早く終わらせること」がゴールではありません。大切なのは、「自分が納得できる選択をすること」です。周囲の動きに流されることなく、自分のペースで、一歩ずつ着実に進めていきましょう。
最後に、これから就活を本格化させる皆さんへ─
「就活は、自分の未来を切り開く大切なプロセスです。どんな企業に入るかよりも、入った企業でどんな風に成長するかが重要です。あなたにぴったりの企業は必ずあります。自分を信じて、一歩ずつ前に進んでいきましょう!」