賢く堅実な実務家

ビジネスの世界でも多様化は当たり前のように浸透しています。実にさまざまなビジネスパーソンがおられます。なかでも中小零細企業においては、「賢く堅実な実務家」が組織内は当然のこと、顧客や取引先からも長く愛される人材だと、人材育成の現場で気づいたことです。

賢く堅実な実務家には、仕事の仕方に共通点がみられます。たとえば、儲けたいのであれば、儲けようの一心で働くのではなく、儲かるようになる仕組みを構築します。そして、お客様を集めるのではなく、お客様が集まるようにする。さらに、お客様に売ろうとするのではなく、欲しい!買いたい!気持ちに導くのです。イメージできるでしょうか?

言葉を換えると売り手の都合で商品やサービスを買ってもらうのではなく、お客様が望まれる商品やサービスを喜んで買っていただくスタイルで事業を展開しているのです。

ビジネス界ではDXの推進が、VUCA時代の市場において競争優位性を維持し続けるための重要な経営課題として認知されています。そうした中で気を病む思いでいることは、情報弱者の存在です。賢く堅実な実務家とそれを模倣する者や善人を装った輩など、Black実務家との分別がますます難しくなっていると思われるのです。

情報社会がさらに進む先の未来社会像として国は、ソサエティー5.0(Society5.0)を示しています。全ての国民が安寧を享受する国であることに期待をします。ただ、何かに頼るだけではなく、私たち一人ひとりが「賢く堅実な消費者」になっていくことも大切です。これは個人の努力が必要となります。でも、賢く堅実な実務家であれば、こういった風の変化を敏感に捉え、率先して賢く堅実な消費者育成や養成を結果としてできるような方法や仕組みを構築していくのです。

お客様を単に市場の消費者としてではなく、自分の家族と同じように大切な人として捉えるからこそ生まれるアイデアがあるのです。

ソサエティー5.0を見据えた環境整備がいたるところで始まっているようです。ビジネス界でもDX推進以外にも人的資源経営に関心が向けられています。

これからの時代を担う24年以降に社会に出てこられる学生の皆さんには、近未来の我が国に明るい希望を持ち、自身の将来にある可能性を信じて社会に進んでいただきたいと思うのです。

今はまだ「判る人には解る」程度の賢く堅実な実務家ですが、卒業後の進路は職業人として就職することを志望されたのであれば、学生時代のうちから賢く堅実な人格の体得を目指して学ばれることをお勧めします。こういう主体的な学びはガクチカの一つになるのでは、と思いますが皆さんはいかがでしょうか。

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