24年卒 企業の声は準備ポイントが隠れている

23年卒での採用充足率(企業が採用計画数に対して実際に確保できた人の割合)が81.3%となり、2020年卒以降上昇傾向にあった数値が3年ぶりに減少したことがマイナビの2023年卒企業新卒内定状況調査で明らかになりました。

23年卒の採用活動について「前年より厳しかった」と分析している企業が前年より20ポイント以上も増加していたことに少し驚きを感じました。

23年卒学生の志望度の高さについて、企業からは次のような声があがっていました。

  • インターンシップ参加者がいいかったので仕事内容をより深く理解した上で入社を決めた学生が多かったように感じる(金融)
  • インターンシップ経験者ほど熱意高い(小売)」
  • インターンシップ参加学生とそうでない学生とで熱意に差がある(建設)

インターンシップ参加者の志望度の高さを評価する声が複数寄せられて、インターンシップの効果が伺えます。

面接についてはWebと対面についての声が多くあがっていました。

  • インターン・会社説明会・一次面接はオンラインのため、二次面接で初めて対面する方が多い。対面面接において学生への印象が良くも悪くもガラッと変わるパターンが多かった。コロナの影響か、対面で人と話すことに慣れていない学生が多い(製造※建設を除く)
  • Web面接はさほど緊張を感じなかったが、対面面接では総じて緊張を感じる学生が多かった(商社)
  • 1次面接(Web)と2次面接(対面)とで印象がまるで違う方がいました。1次面接ではスラスラ話せていたのに、2次面接ではしどろもどろな回答になっていた(ソフトウエア・通信)

コロナ禍からWebの活用が一般化された採用活ですが、選考を進める中で対面での面接を多くの企業が実施していますが、対面面接に慣れていない学生が多いことやWeb面接の印象とガラッと変わってしまうことを指摘した声が目立っていました。

長期的な若年労働人口の減少を見越していることや、コロナ禍後の業績回復に備えるためなど、各企業の中長期人事戦略に基づいた活動が活発になる気配があります。企業の採用意欲は24年卒に対しても高い見通しが発表されていますので、23年卒以上の人材確保に各企業とも力を入れることでしょう。

24年卒の就活も売り手市場になることは確かですが油断は禁物です。自身のキャリアをしっかり考えて、就活を進めて参りましょう。特に上述した、企業から挙げられていた声のなかには、就活の準備ポイントや進め方のヒントが隠れています。積極的にインターンシップへの参加を検討してみるとか、対面面接の対策には一層の準備が必須と考えましょう。

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