名詞のままでは、強みは見えない

「野球が好き」から、何が取り出せるか

こんにちは、あなたらしく輝ける未来を共に創造して、キャリア形成や就活の支援をおこなっている【あおラボ】です。

昨日から、好きなことを動詞で50個書き出す作業に入った。20個は書けただろうか。

書き始めた人から、同じ相談を受けることが結構多い。「好きなものは浮かぶのに、動詞にできない」。これは、とても自然な詰まり方だ。

私たちは普段、好きなものを名詞で覚えている。音楽、スポーツ、旅行、映画。だから、動詞に変えるには、ひと工夫がいる。今日は、その変換の仕方を具体例を使ってていねいに扱いたい。

Chapter 5 名詞を動詞に変える、3つの問い

変換には、決まった手順がある。むずかしいことはない。名詞を思い浮かべたら、3つの問いを順にぶつけるだけだ。この章では、その問いと使い方を紹介する。

5-1 1つ目、「その何が好きか」

いちばん基本になる問いが、これだ。好きなものを挙げたら、その何が好きかを考える。

野球が好きだとする。では、野球の何が好きなのか。観るのが好きな人もいれば、やるのが好きな人もいる。観る人の中にも、応援するのが好きな人、次の展開を予想するのが好きな人、選手の記録を調べるのが好きな人がいる。こう分けていくと、「応援する」「予想する」「調べる」という動詞が出てくる。まったくちがう3つだ。この3つは、向いている仕事もちがってくる。だから、名詞のままでは材料にならないのだ。

好きなものに、「その何が」と聞いてみてほしい。1つの名詞から、2つ3つは取り出せる。分けるほど、向いている仕事も見えてくる。名詞のままでは、材料にならない。

5-2 2つ目、「そのとき何をしているか」

2つ目の問いは、場面を思い浮かべるものになる。好きなことをしている最中の、自分の動きを見る。

料理が好きだとする。実際に料理をしているとき、自分は何をしているか。レシピを調べている。材料を組み合わせている。手順を段取りしている。味を調整している。食べる人の顔を想像している。こうして分解すると、「調べる」「組み合わせる」「段取りする」「調整する」「想像する」が出てくる。1つの趣味から、5個の動詞が取れた。しかも、このうちどれに時間をかけているかで、あなたの傾向が見えてくる。段取りが好きな人と、味の調整が好きな人はちがう。

好きなことを、動作に分解してみてほしい。分解すると、1つから5個は出てくる。どれに時間をかけているかも、あわせて見てほしい。

5-3 3つ目、「なぜそれをしてしまうのか」

3つ目は、もう一段深い問いになる。ここまで来ると、3つの円の内側に近づいていく。

「人の相談に乗るのが好き」だとする。なぜ、相談に乗ってしまうのか。「困っている人を放っておけないから」かもしれない。「話を聞いているうちに、整理したくなるから」かもしれない。前者なら動詞は「助ける」「支える」、後者なら「整理する」「まとめる」になる。同じ行動でも、理由がちがえば取り出す動詞がちがう。先週扱ったとおり、中心にある価値観が動き方を決めている。だから、理由を1度だけ考えてみる価値がある。

なぜそうしてしまうのかを、1度考えてほしい。理由がわかると、動詞の精度が上がる。同じ行動でも、理由がちがえば取り出す動詞がちがう。

5-4 3つの問いを、順に使う

最後に、使い方を整理しておきたい。この3つは、順番に使うと効く。

まず「その何が好きか」で、大きく分ける。次に「そのとき何をしているか」で、動作に分解する。最後に「なぜそれをしてしまうのか」で、理由まで掘る。この順で進めると、1つの名詞から5個から7個の動詞が出てくる。名詞を10個挙げれば、それだけで50個に届く計算になる。昨日、40個あたりで止まった人は、この方法を使ってほしい。名詞から入るほうが、思い出しやすいことも多い。

3つの問いを、順に使ってみてほしい。名詞を10個挙げれば、50個は十分に届く。名詞から入るほうが、思い出しやすいことも多い。昨日40個で止まった人は、この方法を試してほしい。

Chapter 6 趣味から、取り出してみる

方法がわかったところで、実際に例を見たい。この章では、学生からよく挙がる趣味を4つ取り上げ、どう変換するかを具体的に示す。自分の趣味と重なるものがあれば、そのまま使ってほしい。

6-1 音楽が好きな人

音楽と一口に言っても、関わり方はさまざまだ。まず、聴く側か、やる側かで分かれる。

聴く側なら、「新しい曲を探す」「歌詞を読み込む」「人に勧める」「プレイリストをつくる」。演奏する側なら、「練習する」「合わせる」「人前で表現する」「音を重ねる」。バンドを組んでいたなら、「練習の日程を調整する」も入るだろう。ここが面白いところで、音楽が好きなのに「調整する」が出てくる人がいる。それは、音楽そのものより、人と何かをつくる過程が好きなのかもしれない。こういう発見が、この作業の醍醐味になる。

音楽好きなら、関わり方を細かく分けてほしい。聴く、つくる、集める、勧める、合わせる。意外な動詞が出てきたら、それこそ大事な発見になる。

6-2 スポーツが好きな人

スポーツも、やる側と観る側で大きく分かれる。そして、それぞれの中にさらに分かれ道がある。

やる側なら、「体を動かす」「競う」「記録を伸ばす」「チームで連携する」「作戦を考える」。観る側なら、「応援する」「予想する」「データを調べる」「人と語り合う」。部活をやっていた人は、練習メニューを考えていたかもしれない。そうなると「設計する」「工夫する」が出てくる。後輩に教えていたなら「教える」「見本を示す」だ。同じ部活経験でも、自分が何をしていたかで、取り出せる動詞はまったくちがってくる。

部活の経験を、動作で思い出してほしい。何をしていた時間が長かったかが、手がかりになる。同じ部活経験でも、取り出せる動詞はまったくちがう。

6-3 旅行が好きな人

旅行も、分解すると意外な動詞が出てくる。じつは、旅行そのものより準備が好きな人が多い。

「計画を立てる」「調べる」「比べる」「予約する」「予算を配分する」。これは出発前の動詞だ。現地では「歩き回る」「地図を見る」「人に聞く」「写真を撮る」。帰ってからは「写真を選ぶ」「人に話す」「記録をまとめる」。どの段階に時間をかけているかで、自分の傾向が見える。計画に何時間もかける人は、段取りが好きなのだ。現地で予定を変えるのが好きなら、その場の判断が得意かもしれない。現地で予定を変えるのが好きな人は、その場の判断が得意なのかもしれない。

旅行を、前・中・後の3つに分けてほしい。どこに時間をかけたかが、あなたの型になる。計画に何時間もかける人は、段取りが好きなのだ。現地で予定を変えるのが好きなら、その場の判断が得意かもしれない。

6-4 読書やゲームが好きな人

一見、就活と結びつきにくいものも、分解すれば材料になる。むしろ、こういうものにこそ素の自分が出る。

読書なら、「物語を追う」「知識を得る」「人物の心情を想像する」「著者の主張を検討する」。どんな本を読むかによって、出てくる動詞がちがう。ゲームなら、「戦略を立てる」「効率を上げる」「仲間と協力する」「世界観に浸る」「試行錯誤する」。とくに「試行錯誤する」は、仕事でも重要な動きになる。うまくいくまで何度も試せる人は、それだけで強い。うまくいくまで何度も試せる人は、それだけで強い。ゲームだからと切り捨てないでほしい。

趣味の中身を、動作で書き出してほしい。就活と結びつかないものほど、素が出ている。「試行錯誤する」は、仕事でも重要な動きになる。うまくいくまで何度も試せる人は、それだけで強い。

Chapter 7 日常と学校生活から、取り出す

趣味以外からも、動詞は取り出せる。むしろ、毎日やっていることのほうが再現性が高い。この章では、日常と学校生活を4つの場面に分けて見ていきたい。

7-1 毎日の習慣から

まず、毎日やっていることを思い出してほしい。習慣になっているものには、必ず理由がある。

「部屋を片づける」「予定を立てる」「メモを取る」「人に連絡する」「調べものをする」「音楽をかける」。こうした習慣は、自分にとって心地よいからこそ続いている。続いているということは、負荷が小さいということだ。先週書いたとおり、消耗しない領域にこそ強みがある。だから、習慣は強い材料になる。逆に、続かなかったことも情報になる。何度も挫折したものは、合っていない可能性が高い。

毎日の習慣を、5つ書き出してほしい。続いているものには、合っている理由がある。逆に、続かなかったことも情報になる。何度も挫折したものは、合っていない可能性が高い。

7-2 アルバイトの場面から

アルバイトは、材料の宝庫になる。ただし、業務内容そのものではなく、自分の動き方を見てほしい。

「レジを打つ」は業務だ。そこから一歩進める。混雑時にどう動いたか。「声をかける」「順番を整える」「先に伝える」。新人が入ったときはどうしたか。「教える」「見守る」「やってみせる」。クレームがあったときは。「最後まで聞く」「謝る」「代わりの案を出す」。同じアルバイトでも、人によって動き方がちがう。そのちがいが、あなたの型そのものになる。先週書いた、スキルではなく身につけた過程を見る、という話と同じだ。

アルバイトの場面を、3つ思い出してほしい。そのときの動き方から、動詞を取り出そう。業務内容ではなく、自分がどう動いたかを見る。

7-3 ゼミや授業の場面から

学業からも、しっかり取り出せる。ここを飛ばす学生が多いが、もったいない。

ゼミなら「文献を探す」「要点をまとめる」「発表する」「質問する」「議論を整理する」。グループワークなら「役割を決める」「進行する」「意見をつなぐ」「まとめる」。レポートを書くときは「構成を考える」「根拠を探す」「書き直す」。どれも立派な動詞だ。とくに「質問する」は、意外と多くの人ができない動きになる。授業中に手を挙げられる人は、それだけで1つの型を持っている。学業の場面を、軽く見ないでほしい。

授業やゼミの場面からも、動詞を拾ってほしい。学業は、いちばん長く続けてきた活動である。とくに「質問する」は、できる人が意外と少ない動きだ。

7-4 人との関わりから

最後は、人との関わりだ。ここから出る動詞は、3つの円の中心に近いことが多い。

友人といるとき、自分は何をしているか。「話を聞く」「場を盛り上げる」「予定を決める」「間に入る」「相談される」。家族との関係でもいい。「気にかける」「手伝う」「報告する」。とくに「相談される」は、受け身のようでいて強い材料になる。相談されるということは、相手があなたに何かを期待しているということだ。先週書いたとおり、頼まれるところに役割が生まれる。誰に、何を相談されることが多いか。思い出してみてほしい。

人との関わりから、5つ書き出してほしい。相談される内容には、傾向があるはずだ。頼まれるところに、役割が生まれていく。誰に、何を相談されることが多いだろうか。

Chapter 8 今日の作業と、明日の予告

今日も、手を動かして終わりたい。この章では、今日の目標と、行き詰まったときの備えをお伝えする。

8-1 今日は、30個まで

昨日20個を目標にした。今日は、そこから10個足して30個を目指したい。

使うのは、今日紹介した方法だ。まず好きなものを名詞で5つ挙げる。そして1つずつ、「その何が好きか」「そのとき何をしているか」と問う。これで1つの名詞から2個ずつ取れば、10個になる。時間にして15分ほどだろう。もし昨日10個で止まっていても、今日の方法で20個までは行けるはずだ。数に届かなくても気にしなくていい。今週はあと3日ある。毎日開いていれば、必ず届く。

今日は、名詞を5つ挙げるところから始めてほしい。そこから変換すれば、10個は出る。時間にして15分ほどだ。数に届かなくても、気にしなくていい。今週はあと3日ある。毎日開いていれば、必ず届く。

8-2 出た動詞に、印をつけておく

もう1つ、今日からやってほしいことがある。書いた動詞のうち、いくつかに印をつける作業だ。

つけるのは、2種類の印になる。1つは、感情が強く動いた場面から出た動詞。もう1つは、何度もくり返し出てきた動詞。この2つに印をつけておく。理由は、来週の作業で優先的に扱うからだ。50個すべてを同じ重さで見ると、時間がいくらあっても足りない。印のついたものから見ていけば、効率よく進められる。印は、丸でも星でも何でもいい。50個を同じ重さで見ると、時間がいくらあっても足りない。

書いた動詞に、2種類の印をつけてほしい。感情が動いたものと、くり返し出たもの。来週、この印のついたものから見ていくことになる。印は、丸でも星でも何でもいい。50個を同じ重さで見ると、時間がいくらあっても足りない。

8-3 行き詰まったときの、戻り先

今日か明日、必ずどこかで手が止まる。そのときのために、戻り先を決めておきたい。

戻る先は3つある。1つ目は、先月書きためた「うまくいった場面」の記録だ。あそこには、すでに動詞の材料が入っている。2つ目は、スマホの写真だ。1年分さかのぼると、忘れていた場面が出てくる。3つ目は、人に聞くこと。「私って、どういうときに生き生きしてる」と友人に聞いてみる。自分では気づかない動きを、教えてもらえることがある。どれか1つでいい。止まったら、戻り先を使ってほしい。

戻り先を、いま決めておいてほしい。止まってから考えると、そのままやめてしまう。先月の記録、スマホの写真、友人への質問。どれか1つでいい。「私って、どういうときに生き生きしてる」と聞いてみるのもいい。

8-4 明日は、詰まったときの乗り越え方

最後に、明日の予告をしておきたい。明日は、今日の話の続きになる。

多くの人が、30個から40個のあたりで止まる。「もう出ない」と感じる場所だ。明日は、そこを越えるための方法を扱う。出ない理由は、材料が尽きたからではない。思い出す角度が足りていないだけだ。だから、角度を変える方法を紹介する。時間軸で区切る、人の目を借りる、逆から考える。いくつかのやり方をお伝えするので、明日には40個まで届かせたい。今週の折り返しにあたる、大事な回になる。

今日の10個を、忘れずに書いてほしい。明日は、そこから先へ進む話になる。多くの人が止まる場所を、越えていく回になる。手元に材料を置いて読んでもらえるとうれしい。出ない理由は、材料が尽きたからではない。

今日のまとめ

名詞を動詞に変えるには、3つの問いを順に使う。「その何が好きか」「そのとき何をしているか」「なぜそれをしてしまうのか」。この順で進めると、1つの名詞から5個から7個は取り出せる。

音楽が好きなら、聴く側かやる側かで分かれ、その中でもさらに分かれる。「新しい曲を探す」「人に勧める」「合わせる」。音楽が好きなのに「調整する」が出てくる人もいる。

旅行なら、前・中・後の3つに分ける。どこに時間をかけているかで、自分の傾向が見えてくる。計画に何時間もかける人は、段取りが好きなのだ。現地で予定を変えるのが好きなら、その場の判断が得意かもしれない。

趣味以外からも取り出せる。毎日の習慣、アルバイトの場面、ゼミや授業、人との関わり。とくに習慣は、続いている時点で負荷が小さい証拠になる。

今日の目標は30個。好きなものを名詞で5つ挙げて、それぞれ2個ずつ変換すれば届く。そして、感情が動いた動詞と、くり返し出た動詞に印をつけておいてほしい。

明日は、30個から40個のあたりで止まったときの乗り越え方を扱う。出ない理由は、材料が尽きたからではない。一緒に見ていこう。

好きなことは名詞で覚えているが、強みは動詞の側にあると、あおラボは信じている。あなたの挑戦を、いつも全力で応援している。

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