「もう出ない」と感じたときが、本番
こんにちは、あなたらしく輝ける未来を共に創造して、キャリア形成や就活の支援をおこなっている【あおラボ】です。
今週は、好きなことを動詞で50個書き出す作業を進めている。月曜に20個、昨日で30個が目安だった。
そして今日あたりが、多くの人が壁にぶつかる。「もう出ない」と感じる頃になることが少なくない。
先に伝えておきたい。これは、あなたに材料がないからではない。思い出す角度が足りていないだけだ。角度を変えれば、必ずまた出てくる。今日は、その角度を5つ紹介したい。
Chapter 9 なぜ、30個あたりで止まるのか
対処法の前に、なぜ止まるのかを知っておきたい。理由がわかると、対処もしやすくなる。この章では、止まる原因を4つに分けて確かめていく。原因は、どれも記憶力とは関係がない。
9-1 同じ引き出しばかり開けている
いちばん多い原因がこれ。思い出すときに、同じ場所ばかり探している。
最初の30個は、たいてい直近の記憶から出てくる。大学3年の今のこと、最近のアルバイト、いま続けている趣味。この引き出しは、すぐ開くので早く出る。ところが、そこが空になると手が止まる。まだ他の引き出しには中身が入っているのに、開け方を知らないだけなのだ。だから、止まったときにやるべきことは、もっと頑張って思い出すことではない。別の引き出しを開けることになる。今日紹介するのは、その開け方だ。
同じ場所を探し続けるのを、やめてほしい。探す場所を変えるほうが、ずっと早い。他の引き出しには、まだ中身が入っている。開け方を、知らないだけである。
9-2 「好き」を強く解釈しすぎている
2つ目の原因は、言葉の解釈にある。「好きなこと」を、大きく考えすぎている場合だ。
好き、と聞くと、情熱を注いだことを想像してしまう。夢中になったこと、人に語れること。そこまでの強さを求めると、たしかに数は出ない。けれど、ここで言う好きは、もっと軽くていい。「苦にならない」「やっていて嫌じゃない」「気づいたらやっている」。この程度で十分なのだ。先週書いたとおり、強みは消耗しない領域にある。消耗しないことは、それだけで条件を満たしている。情熱は、必要条件ではない。消耗しないことは、それだけで条件を満たしている。
「好き」の基準を、下げてほしい。苦にならない程度のことでも、十分に材料になる。情熱は、必要条件ではない。消耗しないことは、それだけで条件を満たしている。
9-3 無意識のものは、思い出せない
3つ目は、強みの性質そのものに関わる。自然にやっていることは、思い出しにくい。
先週、強みは意識しなくても出るものだと書いた。意識していないということは、記憶にも残りにくいということだ。だから、いちばん大事な材料ほど、自分では思い出せない。ここが、この作業の難しさになる。対処法は2つある。1つは、場面を具体的に思い浮かべること。抽象的に考えても出ないが、「あの日のあの教室」まで絞ると、細部が浮かんでくる。もう1つは、人に聞くことだ。他人は、あなたの無意識をよく見ている。
具体的な場面まで、絞ってほしい。「いつ」「どこで」まで決めると、記憶が動き出す。人に聞くのも、有効な手になる。他人は、あなたの無意識をよく見ている。
9-4 完璧を求めて、書けなくなる
4つ目は、書き方の問題になる。よい動詞を書こうとすると、手が止まる。
「これは強みと言えるだろうか」「こんな平凡なことでいいのか」。こう考え始めると、1個も書けなくなる。判断しながら書くのは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態だ。先週から何度も書いているが、判断は来週の作業になる。今週は出すだけでいい。しかも、あとで見返すと、平凡だと思って書いたものが、いちばん多く出てくる動詞だったりする。それは、あなたにとって自然な動きだという証拠になる。
平凡でも、そのまま書いてほしい。判断を止めるだけで、手は動くようになる。あとで見返すと、平凡だと思ったものがいちばん多く出てくる動詞だったりする。それは、自然な動きだという証拠になる。

Chapter 10 角度を変える、5つの方法
原因がわかったところで、対処に入りたい。この章では、思い出す角度を変える方法を4つ紹介する。最後の1つは次の章に入れたので、あわせて5つになる。どれか1つで、必ず動き出す。
10-1 時間軸で、区切る
いちばん効くのが、時間で区切る方法だ。範囲を狭めると、記憶は出てきやすくなる。
大学生活を、半年ごとに区切ってみてほしい。1年生の前期、1年生の後期、2年生の前期、2年生の後期、3年生の前期。5つの区間になる。それぞれの時期に、自分が何をしていたかを思い出す。どんな授業を取っていたか、どんなアルバイトをしていたか、誰と過ごしていたか。時期を指定すると、不思議と細部が浮かんでくる。1区間から3個ずつ出せば、それだけで15個になる。高校時代まで広げれば、さらに増やせる。
半年ごとに区切って、思い出してほしい。範囲を狭めるほど、出てくる量は増える。1区間から3個ずつなら、それだけで15個になる。高校時代まで広げれば、さらに増やせる。
10-2 場所で、区切る
次は、場所で区切る方法になる。時間軸と同じくらい効果がある。
思い浮かべる場所を、順に変えていく。教室、図書館、部室、アルバイト先、自分の部屋、通学の電車、実家、旅先。それぞれの場所で、自分が何をしていたかを思い出す。場所には、その場特有の行動がひもづいている。図書館なら「調べる」「集中する」「比べる」。通学中なら「音楽を聴く」「考えごとをする」「予定を確認する」。こうした小さな行動も、立派な動詞になる。日常の動きほど、再現性が高いことを忘れないでほしい。
場所を8つ思い浮かべて、順に探ってほしい。1か所から2個でも、16個になる。場所には、その場特有の行動がひもづいている。日常の動きほど、再現性は高い。
10-3 人の目を、借りる
3つ目は、他人に聞く方法だ。これがいちばん効くことも多い。
聞く相手は、友人でも家族でも、アルバイト先の人でもいい。質問は、シンプルにする。「私って、どういうときに生き生きしてる」「私に何か頼むとしたら、何を頼む」。この2つで十分だ。返ってきた答えの中に、自分では気づいていない動きが混ざっている。7月の連載で、外の目が本当の自分を映すと書いた。まさにこれである。ただし、2人以上に聞いてほしい。1人だけだと、その人との関係に寄った答えになりやすいからだ。
2人以上に、同じ質問をしてみてほしい。共通して出た言葉には、印をつけておこう。1人だけだと、その人との関係に寄った答えになりやすい。質問は「私に何か頼むとしたら、何を頼む」でもいい。
10-4 逆から、考える
4つ目は、少し変わった方法になる。嫌なことから、逆に考える。
「これは苦手だ」「やりたくない」と感じることを、5つ挙げてみてほしい。そして1つずつ、なぜ嫌なのかを考える。「大勢の前で話すのが嫌」なら、その理由は「準備が足りない状態が嫌」かもしれない。そうなると、裏返せば「きちんと備える」ことを大事にしている人だとわかる。「急に予定が変わるのが嫌」なら、「段取りする」ことが好きなのかもしれない。嫌なことの裏には、必ず大事にしているものがある。ここから拾った動詞は、中心に近い。
苦手なことを5つ挙げて、裏返してみてほしい。嫌の裏側に、あなたの大事なものがある。ここから拾った動詞は、3つの円の中心に近い。
Chapter 11 もう1つの方法と、仕上げに向けて
角度を変える方法を4つ紹介した。この章では、5つ目の方法を伝えたうえで、50個に届かせるための仕上げを扱いたい。今日で40個まで来れば、今週は楽になる。
11-1 5つ目、記録やデータを見返す
5つ目の方法は、外部の記録を使うものになる。記憶に頼らないやり方だ。
スマホの写真を、1年分さかのぼってほしい。撮った写真には、そのとき何をしていたかが写っている。忘れていた場面が、驚くほど出てくる。写真だけでなく、履歴も使える。検索履歴、購入履歴、動画の視聴履歴。自分が何に時間とお金を使ってきたかは、そのまま関心の記録になる。先月から記録をつけてきた人は、そのノートも当然使える。記憶は曖昧でも、記録は正確だ。
スマホの写真を、1年分見返してほしい。記憶より、記録のほうが確かである。検索履歴や購入履歴も使える。何に時間とお金を使ってきたかは、そのまま関心の記録になる。先月のノートも、当然使える。記憶は曖昧でも、記録は正確だ。
11-2 出た動詞を、そのまま採用する
角度を変えると、また動詞が出はじめる。そのとき、気をつけてほしいことがある。
出てきたものを、選別しないでほしい。「これは前に書いたものと似ている」「これは地味すぎる」。そう思っても、そのまま書く。似ているものが出るのは、先週書いたとおり良いことだ。重なりが傾向を教えてくれる。地味なものも、そのまま書いてほしい。地味ということは、日常的にやっているということだ。日常的にやっていることは、再現性が高い。つまり、就職してからも出てくる動きになる。ここが、企業がいちばん知りたい部分である。
出てきたものを、選ばずに書いてほしい。選ぶのは、来週の作業になる。地味なものほど、日常的にやっていることの証拠になる。
11-3 50個に足りなくても、進める
ここで、正直なことをお伝えしておきたい。50個に届かなくても、来週の作業には入れる。
理想は50個だ。数が多いほど、傾向がはっきり出る。けれど、40個でも30個でも、分類はできる。大事なのは、数そのものではなく、動詞で書けているかどうかである。30個が全部動詞で書けていれば、50個の名詞混じりより、ずっと使える。だから、数が届かないことを気にしないでほしい。焦って数だけ埋めると、質が落ちてしまう。週末までに、書けるだけ書く。それで十分だ。
数より、動詞で書けているかを確かめてほしい。質のほうが、来週の作業を左右する。30個が全部動詞なら、50個の名詞混じりよりずっと使える。焦って数だけ埋めないでほしい。
11-4 今日は、40個を目標に
今日の目標を、はっきりさせておきたい。40個を目指したい。
昨日30個まで来ている人は、今日10個を足す。使うのは、今日紹介した5つの方法のどれかだ。時間軸で区切る。場所で区切る。人に聞く。逆から考える。記録を見返す。1つの方法で5個は出るので、2つ使えば10個になる。時間は15分ほどだろう。もし今30個に届いていなくても、今日2つの方法を使えば、一気に増やせるはずだ。今週はあと2日ある。まだ十分に間に合う。
今日は、方法を2つ使ってほしい。それだけで、10個は増やせる。時間にして15分ほどだ。今週はあと2日あるので、まだ十分に間に合う。いま30個で止まっていても、一気に増やせるはずだ。方法は、どれを選んでもかまわない。

Chapter 12 今週の残りと、来週の準備
今日で週の3日目になる。ここで一度、全体の位置を確認しておきたい。この章では、残り2日の進め方と、来週に向けた準備をお伝えする。
12-1 残り2日で、仕上げる
今週は、明日と明後日が残っている。ここで50個を仕上げたい。
今日40個まで来ていれば、残りは10個だ。明日5個、金曜5個で届く。1日5個なら、10分もかからない。もし今日30個で止まっていても、明日と明後日で10個ずつ出せば50個になる。明日は「うまくいった経験から拾う」方法を、明後日は仕上げの方法を扱う予定だ。どちらも、数を増やすのに直接役立つ内容になる。だから、いまの時点で足りなくても、焦らなくていい。
残り2日で仕上げる、と決めてほしい。今週のうちに終えると、来週が楽になる。明日と明後日も、数を増やすのに役立つ内容をお届けする予定だ。いま足りなくても、焦らなくていい。1日5個なら、10分もかからない作業である。
12-2 書けない日も、開く
ここまで3日間、毎日開けているだろうか。開けていれば、それで順調だ。
書けない日があっても構わない。ただ、開くことだけは続けてほしい。開いて、前に書いたものを読むだけでいい。読んでいるうちに、1個か2個は浮かんでくることが多い。浮かばなければ、その日は閉じていい。それでも、開いた日と開かなかった日では、翌日の進み方がちがう。頭の中で考え続ける状態が保たれるからだ。9月の連載でも書いたが、続けるコツは負荷を下げることにある。
書けない日も、開くだけはしてほしい。読むだけで、頭は動き続けてくれる。開いた日と開かなかった日では、翌日の進み方がちがう。続けるコツは、負荷を下げることにある。浮かばなければ、その日は閉じていい。
12-3 来週の作業を、先に知っておく
来週何をするかを、いま知っておくと、今週の作業に意味が出てくる。
来週は、書き出した50個を3つに分類する。T・C・Lという3つの区分に分けていく作業だ。Tは考えること、Cは人と関わること、Lは決めたり導いたりすること。ざっくり言えば、こういう分け方になる。分類すると、自分がどこに偏っているかが見えてくる。その偏りが、向いている仕事の方向を教えてくれる。この分類ができるかどうかが、50個を動詞で書けているかにかかっている。
動詞で書けているかを、もう一度確かめてほしい。来週の分類は、それが前提になる。名詞のまま残っている項目があれば、今日のうちに直しておこう。分類ができるかどうかは、ここにかかっている。
12-4 明日は、うまくいった経験から拾う
最後に、明日の予告をしておきたい。明日は、いちばん質の高い材料を扱う。
森岡氏は、動詞を書き出すときに、自分が好きで、行動してうまくいったことを振り返るとよいという趣旨のことを書いている。この「うまくいった」の部分を、明日は正面から扱いたい。何をもってうまくいったと言えるのか。小さな手ごたえをどう拾うか。そして、そこから出た動詞がなぜ強いのか。先月から書きためた記録が、ここでいちばん活きることになる。
今日の分を書いてから、明日を迎えてほしい。40個あると、明日の話がより深く入る。先月から書きためた記録が、明日いちばん活きることになる。手元に置いて読んでもらえるとうれしい。小さな手ごたえの拾い方も、あわせて扱う。
今日のまとめ
30個あたりで止まるのは、材料が尽きたからではない。思い出す角度が足りていないだけだ。原因は4つある。同じ引き出しばかり開けている。「好き」を強く解釈しすぎている。無意識のものは思い出せない。そして、完璧を求めて書けなくなる。
角度を変える方法は、5つある。時間軸で区切る。場所で区切る。人の目を借りる。逆から考える。そして、記録やデータを見返す。
とくに効くのが、時間軸と場所だ。大学生活を半年ごとに区切れば5区間になり、1区間3個で15個になる。場所を8つ思い浮かべれば、1か所2個でも16個だ。
苦手なことから逆に考える方法も使える。「急に予定が変わるのが嫌」なら、「段取りする」ことを大事にしているのかもしれない。嫌の裏には、必ず大事なものがある。
今日の目標は40個。方法を2つ使えば、10個は増やせる。そして、出てきたものは選ばずに書く。選ぶのは来週の作業になる。
明日は、うまくいった経験から動詞を拾う方法を扱う。いちばん質の高い材料が集まる回になる。一緒に見ていこう。
出てこないのは材料がないからではなく、探す角度が足りないだけだと、あおラボは信じている。あなたの挑戦を、いつも全力で応援している。