積小為大

積小為大とは、「小さい事が積み重なって大きな事になる。だから、大きな事を成し遂げよう思うなら、小さい事をおろそかにしてはいけない」という、二宮尊徳の教えです。

社会人1年生直前の学生向けに書かれた本でしたが、紹介されている内容には頭で理解していても習慣化できていないと宝の持ち腐れとなりそうな情報もありました。

以前、マナーというよりは生き方としての所作やその背景にある考え方を若手ビジネスマン向けに講座を持っていました。そのなかで「ゴミを拾う人が成果を出す職業人になる…」という話をよくしていました。この思いに通ずる話が書かれてありましたので紹介します。「!」と思われましたら学生生活を過ごす間に、わが身に躾けることをお勧めします。

日本人は公共心の資質が高いと海外からも評価をいただいていますが、残念ながら道端に落ちているゴミや空き缶を見て見ぬ振りをする人は大勢おられます。行動に限らず、職場の敷地内や自分が住むマンションやプライベート空間においてもです。

ゴミを拾う行動が仕事に関係があるとは思えない、と思うかも知れませんがそうではないのです。確かに、ゴミを拾ったら手も汚れるし、他人が捨てたものを拾うことに抵抗感を感じる人も少なくないでしょう。でもそのような思考を持つ人には、チャンスが訪れることはないのです。心もどんどん濁っていきますし、小さなことを積み重ねることができない人は、他者から信頼されることもなくなるのです。少し極端な話に聞こえるでしょうが、世の中ってよくできたものでそんな大きなクレームがあるように思っています。

こういうちょっとしたゴミやモノに「気づいて拾う」という行為で

自分の時間を数秒も使うことができない人は、小さなことに気づくことができず、

結果として仕事を任せてもらえなくなるのです

 

社会人1年目「直前」の教科書「驚異の新人」と呼ばれるために習得する100のメソッド

人としての生き方として最悪なのは「そこにある何かに対して無視してしまうクセがつく」ことです。目前にある小さな物事を無視し続けていると、しだいに気づけないヤツに成り下がってしまうのです。目の前にある小さなチャンスにすら気づけなくなるのです。どんな仕事でも、ビックチャンスは、なかなかあるものではありませんが、小さなラッキーやチャンスはゴロゴロ転がっているものです。

落ちているゴミを拾うことで、小さな変化に気づく感性を磨くことができます。これを小さくてもコツコツ積むことで、あなたの心の清さを磨くことができるのです。すると、小さなチャンスを拾い上げることができ、結果として成果を上げることができるのです。

101歳でお亡くなりになった松原泰道禅師の晩年に、これが最後になるかもしれないと思い馳せ参じた講演に参加したとき、先生は来場者に向けて「帰るとき、来た時より美しく」とおっしゃいました。もはや仏教の教えというよりも真の人間学だなぁとつくづく感銘した講話でした。

ゴミを拾う、健康な人であれば誰でもできる小さな積み重ねが、その者を磨き、機会に出会い、偉業と言われるような成果までも生み出すのが、私たちが生きている世の中なのかもしれません。

明日から3月です。24年卒の皆さんは卒業式を迎える人もおられるでしょう。心からお祝いを申し上げます。そして、25年卒の皆さん、いよいよ本格的活動がスタートです。心から応援しております。もし、私たちでお役に立つことがございましたが遠慮なくご相談ください。

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