24年卒活動実態調査(10月)の結果がマイナビから発表になりました。
今回目を引いたのは、学生の3人に1人以上が、就活を通じて「人生が楽しみになった」と回答をしていたことです。
人生100年時代といわれるなかで、今後の人生で不安と楽しみのどちらが大きいか、また就活を通じて今度の人生についての考えは変わったかを聞いたところ、「もともと不安の方が大きかったが、就活を通じて楽しみになった」21.4%が最多で、「元々楽しみの方が大きかったが、就活を通じてより楽しみになった」14.8%とあわせると36.2%の学生が就活を通じて人生が楽しいになったと回答していました。
理由としては、「自身の得意不得意を把握できたことで行きやすくなった」「動くということへの解像度があがった」という声があがっていました。一方で、「就活を通じて不安が大きくなった」という学生からは、「選考に落ちて自分に自信が持てなくなりネガティブに物事を見るようになった」「就活が自分の予想以上に大変だったため、社会に出てからはもっと大変なのではないか」「大手企業や安定職といわれていても、コロナ禍のようなことがあれば不安定になってしまう」という声があった。
後輩にあたる25年卒に向けたメッセージを聞いたところ、「会社との相性があるため、落ちてもそこまで落ち込まなくても大丈夫」「周りの就活を気にしすぎると焦ってしまい不安になるので自分のペースで進めて」「SNSで就活や他の人の状況を検索しない方がいい」のように、不合格になったときの気持ちの切り替えや、周囲の進捗状況に関するアドバイスが寄せられていました。
自己分析に関する内容も多く、「今までの成功体験だけではなく失敗体験も充分振り返ること」「内定を取ることだけを目的にすると後悔するので企業研究や自己分析は深く行った方が良い」などがありました。また「早めに始めれば始めるほど余裕を持って活動できる」というコメントがあった一方で、「焦って就活するより、大学での学業を優先するべき。将来を見据えた学習や大学でしかできないことに時間を費やす方が、おのずと面接で話すことが見つかる」などのコメントもありました。
就活生の3人に1人から、「就活を通じて人生が楽しみになった」と感じ、理由として、自己理解が深まったことや、社会や働くことへの解像度があがったという声に触れられたことが大変うれしく思います。そんな彼ら彼女らの社会人人生に幸あれと願うばかりです。
自己分析や業界・会社研究などを通じて「唯一解のない、わからないこと」を手探りで自分なりに考察した経験は、VUCAといわれるこの時代に生きていく若者にとって貴重な経験になったことだと思います。また、後輩にあたる25年卒に向けたアドバイスでも自己分析や業界・会社研究の重要さを強調する声があり、自分の体験を後輩に活かしてほしいと考える思いが伝わってきました。
自分のやりたいことや社会の仕組みについて考えることは、社会人になってからも引き続き必要なものです。就活を通して体験したことを活かして、二度とない人生を楽しみながら豊かに生き、ご活躍されることをお祈りいたします。