働きやすい会社と成長できる会社

働き方改革やコロナ禍がその機会となった在宅勤務などが少しは影響しているのだろうが、近年の就活生からの相談の中に、「ゆるくて働きやすい会社」と「きつくても成長できる会社」といったワードを聞く頻度が多くなったように思います。

たとえば、前述した2社で「どっちの企業を選択したらいいか」といった話しになるのですが、その前に大切なことは、あなたはどんな働き方を望んでいるのか、どのような人生を歩みたいのかを明確にすることなのです。じつは先程のような相談をする学生の多くが、こういった就活のキモといえる部分が欠落しているのです。

こういったときに引き合いに出るのが、転職を重ねないと成長やキャリアアップができない…といった間違った思い込みです。そして、入社した会社に長く務めることは成長できない、能力が引くといった根拠のない情報を鵜呑みにしていることも散見されます。

入社した会社で長くキャリア積むことで得られる成長もあるし、転職を重ね多くの環境で経験を積むことで得られる成長もあるのです。成長は、環境や状況といった外部要因だけで果たせるものではないことです。コアとなるものは自身の内側にあるのです。自己成長や自己実現についてどのように考えているか、どんな行動を積むことができるかどうかなのです。

そこで重要になるのが、あなたにとっての自己成長や自己実現とは、具体的に何かが明確になっていることです。人生の夢や目標と表現されていることもありますが、シンプルにお伝えすると「何のためにどうなりたいのか」を言語化できているかどうかではないかと思うのです。当然、こういうことは誰かがあなたに与えてくれるものではありません。他者が見ると、あなたの内側からふつふつと湧き上がっているように思えるくらいの熱量みたいなもの、コミットメントが伝わってくることがほとんどです。つまり、口先だけで「あーなりたい、こーなりたい」といったものや、「単なる憧れ」的なものとは全く異なるものなのです。

こういうのって、聞き手側になって他人様の話を聴いているとよくわかります。これからGDや面接に臨まれる25年卒の皆さんは要注意項目です。

青春期を卒業して大人へと脱皮するなかで大切だと思うことは、「どれだけ自分と真摯に向き合ったか」ではないかと思うのです。この経験をその時期にちゃんと積んだ人は、大人となった以降も機会あるごとに自己と向き合う習慣を持っておられる方が殆どです。「自己認識が高い」と周囲から評価を得ている人の共通点だと私は考えています。

25年卒の皆さんが、前述したような選択に悩まれることがあったら、先ずはご自分が取り組まれた自己分析を再度点検されることをお勧めします。自己分析の質の深さは志望を叶える近道かと思います。

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