
23年卒、24年卒学生676人に行われた調査結果によると、「選考や内定を辞退した経験があるか?」を尋ねたところ、「ある」と答えた学生は23年卒では75.7%にのぼり、24年卒でも28.1%であったことが分かりました。つい先日解禁となった24年卒の数字に正直驚きました。

「就活の際、何を重視して志望企業を決めているか?」には、「業種・職種」が75.3%、「勤務条件(年収・福利厚生・ワークバランス/働き方・勤務地など)」73.9%、「社風(社員の人柄・会社の雰囲気・価値観など)」62.4%が上位3位となりました。

内定辞退の経験がない学生に、選考参加や内定承諾を決めたポイントを尋ねたところ、最も多い回答が「自分の希望と会っている企業だと感じたから」46.5%、続いて「もともと、この企業に入りたいと思っていたから」24.3%でした。
内定辞退した理由として最も多かったのは、「他の企業の内定が決まった」32.8%で、「社風が合わない」27.4%と続きました。

複数の会社から内定を得た後で入社する企業を決めるパターンで就活を進める学生が多くおられますが、そこで留意したいのが一貫性です。なかには、選考に参加した企業や職種を聞くと非常に広範囲に広がっているので、どんな仕事をしたいのか、本当のところが見えない学生がおられます。それがダメだと言い切ることはできませんが、自己理解と仕事理解をどれくらい取り組んだのかは心配になります。
複数の内定を持つと、最終的にどの会社に決めるのか迷うこともあります。就活における選択、意思決定については最後は自分が納得して決めた!と思えることが大切だと思います。それと、複数の内定を持っていると安心感を得ることができます。そんなこともあってか、辞退連絡を先延ばしにする学生がおられますが、後になって内定を断られた会社では、急遽追加採用が必要になったりして迷惑をかけることに繋がることも理解しておきましょう。
これから職業人となる者として、言動には相手の立場を考えることはマナーのひとつです。入社する気持がない会社に対しては速やかに内定辞退の連絡を申し出ることは、あなたの人柄が試される課題と考え、真摯な姿勢で行動する大人を心掛けていただきたいと思います。