23年卒大学生・大学院生を対象に「就活状況」についてアンケート調査が行われた結果が公表されました。調査期間は5月16日~22日で814名の学生から回答を得たようです。この結果から学生たちの内定承諾の決め手が見えてきました。
調査では、「現在の内定状況を教えてください」の質問には、「1~5社から内定」が最多で75%でした。一方で「内定はまだない」と20%の学生が回答しました。この調査では5月中旬時点で内定を取得している学生は8割に及んでいたことがわかり、他の調査と同様に就職活動の早期化が伺えます。
内定を取得している学生に「内定承諾状況」を尋ねると、「すでに承諾した」と回答した学生は63%でした。内定承諾をした学生に「承諾の決め手」を尋ねると、「事業内容が魅力的だから」が最も多い回答で72%でした。就職先を決定する際には、人それぞれに選択基準がありますが、収入や福利厚生となどに極端に重視するよりは喜ばしい回答です。
既に内定を取得している学生に、「内定先企業の選考方法」を尋ねると、最も多かった回答は「内定までの全プロセスがオンライン完結だった企業と、対面専行が含まれる企業の両方があった」が51%でした。続いて「内定までの全プロセスがオンライン完結する企業のみだった」が35%でした。昨年同時期の調査と比べると、順位が逆転する結果になっていて、コロナ禍における就活スタイルが「オンライン化」から「ハイブリット型」に移行してきているように思えます。
オフラインでの選考を経験した学生に「どのようなイベントや選考が対面で実施されたか」を尋ねると、最終面接が71%で最多でした。
「オンライン選考と対面選考の志望度への影響」を聞くと、70%が「影響はなかった」と回答をしていました。
- 得られる情報の信ぴょう性は変わらないとは思うが、競合企業2社から内定をいただいたときに、対面でインターンに参加した企業の方がより安心でき、そちらに内定承諾した。
- 直接対面で会って話してみた方が、担当者や社員の形の雰囲気などが読み取りやすかったため。
- 実際にオフィスに行くことができ、働くいイメージがついたため。対面だとより多くの社員と密に話ことができたため。
一方で、「マイナスに影響したこと」を尋ねると、次のような回答があった。
- 物理的な距離の問題で対面だと難しかったから
- 企業説明会の段階で対面の企業は省いてしまった。気楽に参加できるかどうかという要素はかなり大事。
- 働き方も柔軟じゃなさそうだなと考え、志望度が下がった。
- イメージしていた雰囲気と、実際に行ってみて感じ取った雰囲気にギャップがあり、志望度を見直すきっかけとなったから。
これから内定先企業の選考に取り組む学生もまだおられるので、参考になるのではないだろうか。