伝わる応答

先日開催したラーニングカフェは、祝日でありながらも地元就職を志望されている24年卒予定の学生の皆さんにお集まりいただき、一次面接をテーマに面接突破にきっと役に立つ(そう願っている)情報と模擬面接、就活での悩みごとへのアドバイスなどをさせていただきました。

改めて、ご参加いただきました学生の皆さんありがとうございました。これから本格的な活動となりますが、ご自身が納得して就活を終えることが出来るよう、これからも微力ながら応援をして参ります。

採用面接の場面では、面接官からの質問にいかに(どう)答えるかと言ったテクニカル面に沿った指導が多いように思います。勿論、話すスキルは必要ですが、上手に奇麗に話せることが聞き手である面接官から高評価を獲得できるのではないのです。

それ以上に意識して力をつけることをお勧めしているものがあります。その力とは、面接におけるあなたの立ち居振る舞い、話の内容、エネルギーや雰囲気から、「自社に迎えたい人材だな」「一緒に働きたい人だな」といった印象や心象を残せる力です。つまり、あなたらしさ、あなたの想いや志、あなたを採用するメリットなどがしっかり伝わることです。

「伝える」と「伝わる」の違いと捉えていただくとイメージができるのではないかとおもいます。

私が思う伝わるために留意したい要点としては、

  • ロジカルに要点を絞って端的に話す内容を整えることが一つのポイントです。
  • あなたに興味・関心を持ってもらうことも大切です。つまり、話の内容よりも誰が話しているのかに人は傾くことが少なくありません。
  • 人は自分に興味関心を示してくれる人の話に耳を傾けます。ですから、まずあなた自身が面接官やその企業組織に対して人一倍ポジティブに関心を持つことです。
  • 面接官が話を聞いてくれるのは当たり前と考えず、相手の時間を使っている意識を持ちそのことを態度や言葉でちゃんと示すこと。

などといったことを理解して話を整えることです。採用面接でも想定される質問リスト的な情報がたくさんありますので、そういったリストを参考にして自身の応答内容を整理してみるといいでしょう。

特に言葉を文字に起こすことで、自分の話のクセや言葉を換えた方がより伝わる文脈に気づくこともあります。

人事が高く評価する学生のポイントをみると、次のような言葉に偏っていることに気づきます。

 自分の言葉・明るさ・笑顔・素直さ・計画・ロジカル・的確さ・やる気・
 ハキハキ・はっきり・前向き・簡潔意欲的・自主的・積極的・礼儀正しい

これらの形容詞から面接官が高評価する学生像を推察してみて、自身との差に改善課題を探してみることも大切な面接対策です。

前述した「自社に迎えたい人材だな」「一緒に働きたい人だな」といったイメージを面接官に遺すことは面接突破の切り札の一つともなるものです。

面接をコミュニケーションの側面から考えたときに忘れてはいけない基本のキは、コミュニケーションの印象の93%は非言語で決まる、というアルバート・メラビアン(米心理学者)が1971年発表したメラビアンの法則です。詳細はググってみて、自身の学びにしてください。

たとえば、大学でとっても面白い授業があって、毎回欠かさず出席をしている学びがある一方で、面白い授業だったのにまるっきり理解が薄くて残念な試験結果に終わった経験をした人もおられるのではないでしょうか。

中身である言語情報よりも、聴覚情報や資格情報の方がコミュニケーションの印象は影響が大きいことを理解しておくことも大切なことです。

先日のラーニングカフェの内容から面接のポイントをまとめてみましたが、最後に採用面接における最大限のあなたの武器をご紹介しておきましょう。

その武器は自己効力感だと、私は考えています。言葉を換えると「自信」のことです。面接の場面で、あなたが自分自身の価値と可能性を信じられているかどうかです。つまり、「私はやればできる」という自信です。

信じる力を数値化することはできませんが、その人の信じる力の最大値は自己効力感と深く関わっているものだと思います。

誰よりも自分の価値と可能性を信じ切ることができるだけの自己認識(Self-awareness)を高めることではないかと思います。(自己認識については別の機会に)

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