24年卒が教える企業情報収集

24年卒の就活経験のある学生(600人)を対象に実施された「企業情報収集」に関する調査結果がブランドクラウドから発表されました。25年卒以降の皆さんにとっては、先輩達の体験学習から貴重な教訓が得られると思います。

「企業選びにおいて気になるもの」について尋ねたところ、トップは「給与や福利厚生」68.3%でした。続いて「企業の評判やイメージ」56.2%、「社風や企業文化」43.2%となっていました。

「記載されている情報が企業イメージに影響を与えるもの」を尋ねると、トップは「就職サイト」56.0%でした。続いて「検索エンジン上の予測候補ワード」44.7%、「企業の公式ウェブサイト」31.7%となっていました。

「企業情報を探す際に信頼する情報源」については、最も多かったのは「就職サイト」57.0%で、次に「企業の公式ウェブサイト」32.3%、「検索エンジン上の予測候補ワード」32.0%と続きました。

調査結果からブランドクラウドは、「検索エンジン上の予測候補ワード」は就活生にとって、「企業の公式ウェブサイト」よりも企業イメージに影響を及ぼし、信頼度も「企業の公式ウェブサイト」と同程度であることが示唆されたとコメントをしていました。

確かに、企業名をググって画面に表示された予測候補ワードは、次のアクションや思考に影響を及ぼすと思います。

「企業情報検索時にあがってきた予測候補ワードを気にするか」の質問には、「気にする」と回答した学生が85.8%になっていました。

「不安になる予測候補ワード」で最も多かったのは「ブラック」48.6%で、続いて「ヤバイ」12.6%、「やめとけ」11.4%、「パワハラ」10.1%と続いていました。

実際に「エントリー・選考をやめた」具体的なエピソードとして次のような声が紹介されていました。

  • 企業の名前の次の予測変換で不安になるような言葉が出ていた場合、その企業にはエントリーをしないようにしていた(鳥取県)
  • 評判を調査した際に、「怪しい」「やめとけ」のようなワードが検索エンジンに出てきた。企業自体の評判もだが、提供しているサービスや商品も信頼できるものではないのではないかと考え、エントリーをやめた(宮城県)
  • その企業の不祥事が出てきたときは、具体的な内容を調べてエントリーすることをやめた(東京都)
  • 内定をもらった企業の評判や募集していた施行管理の仕事について調べたときに「やめとけ」というキーワードが出てきて、年間休日数など福利厚生面で気に入っていたが辞退した(東京都)

今回の調査結果でもわかるように、業界・企業研究では丁寧なリサーチと裏付けが大切になります。ですがどれだけ頑張っても一就活生がキャッチできる情報には限りがあるのも事実です。そこで覚えておきたいのが「火の無い所に煙は立たぬ」という先人の教えです。白黒はっきりすることではない物事にどう向き合うかは、個人の価値観によって変わると思いますが、時として先人が残してくれた知恵を活かしてみることもアリと思います。

就活における企業選択は、おそらく多くの学生がこれまでやってきたことのない意思決定の場面だと思いますので慎重になるのも当然です。だからこそ事前の志望先を絞り込むまでのプロセスを丁寧に取り組まれることが大事になるのです。26年卒以降の皆さんは、こういう点を認識され就活の初動が手遅れにならないように留意しましょう。

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