就職活動は年々変化しており、特にここ数年は採用スケジュールの早期化が顕著になっています。26年卒の学生の就活データを分析すると、27年卒の採用市場の動向が見えてきます。
マイナビが発表した「2026年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」によると、企業はより早く学生と接触し、優秀な人材を確保しようとする傾向が強まっています。この動きに対応できるかどうかが、27年卒の学生にとって就活成功のカギになるでしょう。
本記事では、26年卒の就活市場を振り返りながら、27年卒の採用市場の予測と、今から準備すべきポイントを詳しく解説します。
26年卒の就活市場の動向とは?
26年卒の就活生は、どのように就職活動を進めたのでしょうか?データを基に、3つの大きなポイントを見ていきます。
① 就活開始時期の早期化がさらに進行
マイナビの調査によると、大学3年の4月時点で54.6%の学生が就活を開始しており、前年より増加しました。また、6月時点でのインターンシップ参加率は78.9%と高く、多くの学生が早い段階で企業と接触していることが分かります。
なぜ就活が早期化しているのか?
- 企業が優秀な学生を早く囲い込むため
- インターンが採用選考の一部として機能しているため
- 早期に内定を得る(求める)学生が増え、他の学生も焦るため
特に大手企業では夏や秋のインターンが実質的な選考になっており、ここで評価された学生だけが本選考に進めるケースが増えています。
② 企業の採用活動も前倒しに
企業側も、学生の就活の早期化に対応する形で、採用活動を前倒ししています。
- 26年卒では大学3年の3月時点で18.6%の学生がすでに内定を獲得
- 本選考よりもインターン経由の採用が増加
これは、特に大手企業や人気業界(コンサル・IT・メーカー)で顕著です。企業は、インターン参加者を優先的に選考し、本選考に進む学生の数を減らしています。
③ 学生の企業選びの基準が変化
以前は「給与」「安定性」「福利厚生」が企業選びの重要ポイントでしたが、最近は「働きがい」「成長環境」「リモートワークの可否」を重視する学生が増えています。
- 「成長できる環境か?」
- 「ワークライフバランスは取れるか?」
- 「社風が自分に合っているか?」
こうした点を重視する学生が増えており、企業側も対応を迫られています。
27年卒の採用市場の予測
26年卒のデータをもとに、27年卒の就活市場を予測すると、以下のような変化が考えられます。
① 早期選考・インターンの重要性がさらに増す
27年卒の学生にとって、インターンシップは「本選考の一部」となる可能性が高いです。
- 夏インターン(3年生の6〜8月)= 本選考への切符
- 秋インターン(3年生の9〜11月)= 内定直結型が増加
- 冬インターン(3年生の12〜2月)= 最後のチャンス
特に、夏インターンに参加していないと、本選考に進めない企業も増える可能性があります。
② 企業の採用基準は「即戦力」重視へ
企業は、採用した学生に対し、「研修期間を短縮し、すぐに戦力として活躍してもらいたい」という意識を持つようになっています。
これにより、以下の点が重視される可能性が高まります。
- 実践的なスキル(ITスキル・データ分析・英語力など)
- 主体性を持って行動できるか?
- インターン経験の有無
27年卒が今から準備すべきこと
27年卒の就活は、早めに動いた人が圧倒的に有利になります。「まだ1年以上あるから大丈夫」と油断していると、あっという間に周りに差をつけられてしまいます。就活の早期化が進んでいる今、とにかく今すぐ動き出すことが重要です。
ここでは、27年卒の学生が「今日から」できる具体的な準備を紹介します。
1. インターンシップへの積極参加—夏までに動かないと乗り遅れる!
就活のスタートは、「エントリーシートを書くこと」ではなく「インターンに参加すること」です。特に大手企業では、夏のインターンが「実質的な本選考」になっているケースが増えています。「サマーインターンに参加していないと、本選考にすら進めない」企業もあるほどです。
では、どうやって準備すればいいのか?
まず、すぐにやるべきことは、エントリーシート対策です。サマーインターンの応募は 3月~5月 に集中します。人気企業のインターンは早い段階で締め切られるため、今から 企業研究とエントリーシートの準備を始めましょう。
次に、インターンの選び方です。 本命企業が決まっているなら、その企業のインターンには絶対に参加すること。まだ業界を絞り切れていないなら、興味のある業界のインターンに3~4社エントリーし、実際の仕事を体験して判断するのがおすすめです。
動き出しが遅れると、「参加できるインターンがない!」と後悔することになります。3月までに行動を開始し、夏のインターンに備えましょう。
2. 自己分析を徹底する—「就活の軸」がないと迷走する!
「とりあえず就活を始めたけど、どの企業を受けるべきかわからない…」と迷ってしまう人は、自己分析が不足している証拠です。
企業研究をする前に、まずは「自分研究」をしましょう。自分がどんな価値観を持ち、どんな環境で力を発揮できるのかを理解することで、ミスマッチを防げます。
自己分析の方法はいくつかありますが、最も簡単なのは過去の経験を書き出して「なぜ?」を繰り返すことです。例えば、
- 「なぜこのアルバイトを選んだのか?」
- 「なぜこのサークルで頑張れたのか?」
- 「なぜあのとき苦しかったのか?」
この「なぜ?」を深掘りすることで、自分が大事にしている価値観や、どんな環境で力を発揮できるのかが見えてきます。
また、企業の面接では「あなたの強みは?」「学生時代に頑張ったことは?」といった質問が必ずあります。今から自己分析をしておけば、面接対策もスムーズに進みます。
今すぐノートやスマホに、過去の経験を振り返るメモを作ることから始めましょう!
3. ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)のブラッシュアップ—「普通」じゃ通用しない!
就活で「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」を聞かれたときに、「サークルで頑張りました」「アルバイトを頑張りました」だけでは不十分です。
大事なのは、「どんな課題に直面し、どう考え、どんな行動をして、どんな成果を出したか?」を明確に伝えること。
例えば、以下のようなエピソードが評価されやすいです。
- リーダーとしてチームをまとめた経験(部活・ゼミ・バイトなど)
- 目標を設定し、改善策を考え、成果を出した経験
- 困難を乗り越えた経験(クレーム対応、プロジェクトの失敗など)
「でも、そんなすごい経験はしていない…」と思う人もいるかもしれません。しかし、大切なのは 「何をやったか」ではなく、「どう考え、どう行動したか」です。
もし今の時点でアピールできるエピソードがないなら、今から作ればいい!
サークルで企画を立ち上げたり、バイトで業務改善に挑戦したり、「今、自分ができる挑戦」を探して行動しましょう。
4. AI・デジタルスキルを学ぶ—「デジタルに強い学生」が勝つ時代!
今後の就活市場では、「IT・デジタルスキルを持つ学生」が企業に評価されやすくなると言われています。特に、AI(人工知能)やデータ分析の基礎知識を持っていると、かなりのアドバンテージになるでしょう。
「文系だから関係ない」と思っている人も多いですが、それは大間違い。むしろ、「文系だけどAIやデータ分析を学んでいます」という学生は、企業にとって非常に魅力的に映ります。
では、どうやって学べばいいのか?
まず、YouTubeやUdemyなどのオンライン講座を活用しましょう。無料でPythonやデータ分析の基礎を学べるコースもあります。また、ChatGPTなどのAIツールを日常的に使いこなせるようになれば、「業務効率化ができる人材」として評価される可能性が高まります。
就活が本格化してから勉強を始めても間に合いません。今日から、デジタルスキルの学習をスタートしましょう!
まとめ
27年卒の就活は、「早めの準備をした人が圧倒的に有利」です。
✅ インターンの準備を今すぐ始める
✅ 自己分析を徹底し、就活の軸を明確にする
✅ ガクチカのエピソードをブラッシュアップする
✅ AI・デジタルスキルを学んで差をつける
「まだ時間がある」と思っていると、あっという間に就活本番を迎えてしまいます。今からサッサと動き出し、納得のいく内定を勝ち取りましょう!
既にあおラボでは27年卒業予定学生へのキャリア形成・就活伴走を開始しております。ご興味がございましたら一度体験してみることをおすすめしています。3月20にあおラボ流ラーニングカフェ(キャリア形成支援ワークショップ・参加料ワンコイン)を開催します。是非ご検討ください。