ある14歳の少年が一人前の大人になるために、どのような心掛けで日々を過ごすかを、自身に5つ誓いを立てました。
- 去稚心(稚心を去れ)
- 振気(気を奮い立たせよ)
- 立志(志を立てよ)
- 勉学(学問に励め)
- 択交友(友を選べ)
5つの項目を読むだけで、少年の覚悟や決意が伝わってくるようです。
この誓いを立てた少年の名は橋本佐内。幕末の英傑として知られている人物です。14歳にして志を記したのが啓発録です。
なるほど、そんな偉い人なら少年期にそういった考えを持っても不思議ではない、と思いがちです。でもそれは逆のように思うのです。
毎日私たちに与えられている86,400秒の一瞬一瞬をどのように生きるかを真摯に向き合うからこそ、そうして一定以上の積み重ねができたことで英傑とまで言われるようになるのです。
皆さんは就活を通して、ご自分の将来に関わることを自らの意思で選択して決める、を何度となく行いながら卒業後の進路を確定することになります。3月から本格的にその活動が始めるいまだからこそ、改めて24年卒の皆さんには、是非触れて欲しい書物です。3年の夏インターンシップの参加準備からコツコツ進めてこられた人にとっては少し中だるみ感がある、そんな方もおられるかも知れません。
そんな皆さんに、読みやすく編集された書籍が致知出版社から出ている「啓発録」(いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ12)です。21分で読める!と表紙に書かれていますが、ゆっくり読んでも3時間あれば十分ではないかと思います。
本代と読書時間、コストと捉えるか自己投資と捉えるかであなたの行動と結果が変わるものです。良書に触れる習慣は、自分で自分を躾ないと身につけることができないものです。せっかくですので、挑戦してみませんか。
自らのキャリア考察には利害関係のない他者の意見を聞くことは大切なことです。自分には適性がないとか、強みがないと思っていた人が、ある人の話を聞いたり読んだりすることで、キャリアの武器を見つけることは珍しい話ではありません。
主観的な好き・嫌いの感覚はたいせつなものですが、自身のキャリ考察に関しては向き不向きといった情報を他者の視点から受けた方がよろしいかと思います。
仕事選びに関わる話をするときにはお伝えすることがあります。それは「憧れの仕事を志望して、向いていない仕事に適合させようとする前に徹底して自己分析を行うこと」です。
向いていることや強みをどうやって探し出すのか、を理解いただくワークショップを2月18日午後、青森市内で行います。ぜひご参加ください。