Z世代離職STOP!定着率高める採用育成戦略
人事担当者、そして経営者の皆さん、こんにちは。
「せっかく採用した若手社員が、すぐに辞めてしまう…」
「Z世代の考えていることが分からない…どう育てればいいんだろう?」
「早期離職が続いて、採用コストばかりがかさんでしまう…」
こんな悩みを抱えていませんか?
近年、特にZ世代と呼ばれる若手社員の早期離職は、多くの企業にとって深刻な課題となっています。彼らは、デジタルネイティブ世代として新しい価値観を持ち、これまでの「当たり前」が通用しない場面も増えてきました。
もし、この状況を「最近の若者は我慢が足りない」と一言で片付けてしまうなら、それは非常にもったいないことです。なぜなら、彼らの特性を理解し、適切な採用・育成戦略を立てることで、Z世代は企業の未来を担う、かけがえのない存在になり得るからです。
今日から始まるこの4日間連載では、私が人材育成コンサルタント、研修講師、そして国家資格キャリアコンサルタントとして培ってきた専門的な知見から、Z世代が早期離職する「本当の理由」を深掘りし、採用から入社後の育成、定着に至るまでの一貫した具体的な戦略と施策を徹底的に解説していきます。
この連載が、貴社のZ世代の定着率向上、ひいては組織全体の活性化に繋がるヒントとなれば幸いです。さあ、Z世代と共に、未来を「善くはたらく」組織へと変革していきましょう!
1. 『Z世代』が辞める「本当の理由」とは?
「お金」だけじゃない!彼らが求める『働く意味』と『成長実感』
かつては「給与」「安定」「福利厚生」が、社員が会社を選ぶ主要な理由でした。もちろんこれらも重要ですが、Z世代の多くは、それらに加えて「働く意味」や「自己成長の実感」を強く求める傾向にあります。
彼らは、社会課題への関心も高く、自分の仕事が社会にどう貢献するのか、どんな価値を生み出すのかを重視します。「ただ言われたことをこなす」だけの仕事では、モチベーションが維持しにくく、「もっと意味のあることがしたい」と感じてしまうのです。
また、情報過多の時代を生きる彼らは、常に新しい知識やスキルを求める「タイパ(タイムパフォーマンス)」「コスパ(コストパフォーマンス)」を意識する傾向が強いです。これは、仕事においても同様で、「この仕事で、自分はどれだけ成長できるのか」「今の環境は、自分の成長に効率的なのか」といった視点で職場を見ています。成長実感が得られない、あるいは将来のキャリアパスが見えにくい環境では、「ここにいても成長できない」と早期に見切りをつけてしまう可能性があるのです。
『コミュニケーション不全』と『目的不明瞭』が離職を加速させる
Z世代はSNSネイティブであり、オンラインでのコミュニケーションには長けていますが、リアルな職場での人間関係構築や、非言語的なコミュニケーションに課題を感じるケースもあります。
- 本音が言えない環境: 上司や先輩に遠慮して意見が言えなかったり、相談しにくいと感じたりすると、孤立感を深め、不満が蓄積されやすくなります。心理的安全性が低い職場では、彼らのエンゲージメントは低下します。
- 目的が見えない仕事: 「なぜこの仕事をするのか」「この業務が会社の目標にどう繋がるのか」といった目的や意義が不明瞭なままでは、彼らはモチベーションを維持しにくいです。ただの作業として捉えてしまい、「やらされ感」が強くなることで、早期離職に繋がります。彼らは「納得」を重視するため、業務の背景や目的を丁寧に伝えることが不可欠です。
このように、Z世代の早期離職は、彼らの価値観やコミュニケーションスタイル、そして成長への意識の変化を企業側が十分に理解できていないことに起因している場合が多いのです。
2. 貴社のZ世代離職、まずは「現状把握」から始めるワーク
Z世代の早期離職を防ぐためには、まずは貴社が現在どのような状況にあるのかを具体的に把握することが重要です。漠然とした「辞めている」という認識だけでなく、「誰が、なぜ、いつ、どのように辞めているのか」を掘り下げてみましょう。
ワーク:『自社のZ世代早期離職実態把握シート』
目的: 貴社におけるZ世代の早期離職に関する現状を客観的に把握し、具体的な課題の糸口を見つけること。
やり方:
貴社で過去1~3年以内に離職したZ世代(目安:20代半ばまで)の社員について、可能な範囲で情報を整理し、傾向を分析してみましょう。個人名ではなく、タイプや傾向を把握する視点で構いません。
【ワークシート例:自社のZ世代早期離職実態把握シート】
項目 | 分析内容 / 傾向 | 具体的な事例(もしあれば) | 考えられる原因(仮説) |
1. 離職時期の傾向 | (例:入社3ヶ月以内が多い、1年〜2年目に集中している、特定の部署で多いなど) | (例:Aさん(入社2ヶ月で退職)、Bさん(入社1年半で退職)など) | (例:オンボーディングが不十分? 配属ミスマッチ? キャリアパスが見えない?) |
2. 離職理由(本音ベース) | (例:キャリアアップ、人間関係、仕事内容のギャップ、企業文化の不一致、給与への不満など) | (例:退職面談で「もっと成長できる環境に行きたい」と話していた、というケース) | (例:成長機会の不足、適切なフィードバックがない、上司との関係構築ができていないなど) |
3. 離職者のタイプ・特徴 | (例:特定の大学出身者、内向的な性格、自律性が高い、指示待ちタイプ、コミュニケーションが苦手なタイプなど) | (例:学生時代にガクチカでリーダー経験が豊富だったCさんの早期離職) | (例:自律性が高いタイプへの裁量不足? コミュニケーションが得意なタイプへの機会不足?) |
4. 入社前の情報提供とのギャップ | (例:入社前は「風通しが良い」と説明したが、実際は部署間の壁があった、など) | (例:Dさんが「思っていた仕事と違った」と発言) | (例:採用段階での企業情報の伝え方に問題があった?) |
5. 会社として行っていた対策と結果 | (例:メンター制度を導入したが、形骸化していた、など) | (例:Eさんがメンター制度に不満を抱いていた) | (例:制度設計はしたが、運用がうまくいっていなかった?) |
… |


このワークを通じて、貴社のZ世代早期離職に潜む具体的な課題や傾向が、より明確になったでしょうか。漠然とした課題を「見える化」することで、次なる具体的な対策が見えてきます。
まとめ:Z世代の離職は、貴社の組織を強くするチャンス!
人事担当者の皆さん、Z世代の早期離職は、決してネガティブな側面だけではありません。それは、貴社の採用戦略や育成体制、組織文化を見直し、より強く、より魅力的な組織へと進化させるための「貴重なチャンス」でもあります。
今日行った「実態把握ワーク」で、貴社のZ世代早期離職に潜む具体的な課題や傾向が、より明確になったでしょうか。明日からの連載では、この課題を解決するための具体的な「採用戦略」に焦点を当てていきます。
「自社のZ世代定着について、もっと深く相談したい!」
「この分析結果を元に、具体的なアクションプランを立てたい!」
「Z世代の若手社員とのコミュニケーションに課題を感じている…」
そうお考えの青森県内の企業様へ。
Z世代が「辞める理由」を根本から理解し、彼らのポテンシャルを最大限に引き出すためには、彼ら自身の「心の動き」を理解することが不可欠です。
私たち「あおもりHRラボ」では、8月9日・23日、9月13日に、企業の人事担当者・マネジメント層の皆様を対象とした「自分力を育てるTA心理学講座」を開催します。
TA(交流分析)心理学は、自分自身と他者のコミュニケーションパターンや行動特性を深く理解するための実践的なツールです。この講座を通じて、Z世代の「心の声」を読み解き、彼らが本当に何を求めているのかを理解することで、より効果的な採用面談、オンボーディング、そして日々の育成に繋がる「対話力」を磨くことができます。
貴社のZ世代社員のエンゲージメントを高め、自律的な成長を促すための第一歩として、ぜひこの機会をご活用ください。
詳細はこちらから今すぐチェック! → 自分力を育てるTA心理学講座
私たちは、貴社の「善くはたらく」組織づくりを、心から応援しています!