【就活を生き抜く内なる地図】IRマップで「折れない心」と「納得の内定」を手に入れる Day 3
皆さん、こんにちは。連載3日目の今日は、いよいよ本連載のメインである「IRマップ作成ワーク」に挑戦します。
これまでの2日間で、私たちは自分の「意識」の向き先を確認し、「認識」の3層構造(身体・感情・思考)を分解してきました。今日はそれらを一つの「地図」にまとめ上げ、客観的に自分を眺めるための具体的なステップを進めます。
ピーター・ドラッカーは「自らの強みを知るためには、自らの行動の結果を分析することだ」と言いました。このIRマップ作成は、まさにあなたの「内面で起きていること」を分析し、より良い結果(内定や納得感)へと繋げるためのフィードバック・システムです。
手元にノートやペンを用意して、自分自身の「内的資源(Internal Resource)」を棚卸ししていきましょう。
実践:IRマップを完成させる5つのステップ
提供いただいたIRマップの構成に沿って、直近の「心がざわついた就活のシーン」を一つ選び、以下のステップで書き出していきましょう。
ジェレミー・ハンター氏のIRマップを基に作成したものを参考資料として作成しました。ダウンロードしてお使いください。
ステップ1:現状の「結果(RESULT)」を直視する
まずは、今あなたが手にしている状況を書き出します。
- その結果は、あなたが求めていたもの、あるいは期待していたものでしたか?
- この結果の代償は何だったでしょうか?(自信、時間、気力など)
- このような結果を、これまでにどのくらい繰り返してきましたか?
ここで大切なのは、自分を責めることではなく、現状を「データ」として淡々と記述することです。
【H3】ステップ2:結果をもたらした「行動(ACTION)」を振り返る
その結果を引き起こした、あなたの具体的な振る舞いを分析します。
- 私はいま、その場(面接やグループディスカッション等)で、どんな役割を演じていましたか?
- この結果を繰り返し生み出す原因となっている、あなたの「いつもの行動」は何でしょうか?
- その行動から、どのような良くない影響がありそうだと感じますか?
ステップ3:「認識(PERCEPTION)」の奥にあるフィルターを暴く
行動の源泉となっている、あなたの内側の経験を可視化します。
- 私はいま、どんな感情で、身体は何を感じていますか?
- その出来事は、あなたに何を思い出させますか?(頭に浮かぶストーリー)
- あなたは、特定の「信条、期待、前提、価値判断、思い込み」に影響されていませんか?
この「信条や思い込み」の特定こそが、現状を打破する最大の鍵となります。
ステップ4:「意識(ATTENTION)」の向け先を点検する
あなたのエネルギーが、今どこに浪費されているかを確認します。
- 私の意識とエネルギーは、今どこに向けられていますか?
- 目に留まるもの、耳に入ってくるものは、あなたにとってベストな対象ですか?
- あなたの意識を本来の目的からそらしているものは、何でしょうか?
意識の向け先を自由に変えられるようになれば、情報の洪水に飲まれることはなくなります。
ステップ5:本来の「意図(INTENTION)」に立ち戻る
最後に、あなたが本当に望んでいるゴールを再設定します。
- あなたが本当に望む結果、全力を捧げたいことは何ですか?
- あなたの「価値観」に合っていることは、何でしょうか?
- 自分のことを、他の人にどのように経験してもらいたいと思っていますか?
この「意図」が明確になったとき、あなたのIRマップは、未来への強力な羅針盤へと変わります。
IRマップで発見する「自分を縛る見えない鎖」
マップを描き進めると、普段は意識していない「心のクセ」が浮き彫りになります。
「役割」という仮面をマネジメントする
「優等生として振る舞わなければ」「弱みを見せてはいけない」。マップの「行動」セクションで自分が演じている役割に気づくと 、その役割が実は自分を苦しめていることが分かります。ピーター・ドラッカーが説いた「自らの強みを生かす」ためには、まず他人の期待に応えようとするだけの「役割」を手放す必要があります。
「ストーリー」と「事実」を分断する力
「一社落ちた」という事実に、「自分は無能だ」というストーリーを接ぎ木しているのは自分自身です。 IRマップに書き出すことで、「これは脳が勝手に再生している古い記憶だ」と客観視できるようになります。この分断ができると、身体感覚が「レッドゾーン」から「グリーンゾーン」へと落ち着き始めます。
意識をそらす「ノイズ」の正体を知る
SNSのキラキラした内定報告や、親からのプレッシャー。「私の意識をそらしているもの」を特定しましょう。 それらがあなたの「ベストな対象」でないなら 、意図的に意識を向ける先を切り替える(ATTENTIONをマネジメントする)トレーニングが必要です。
手放すべき「価値判断」を見極める
「新しい可能性を開くために手放せそうな思い込み」は何ですか? 「大手以外は失敗」といった古い価値判断が、あなたの行動を制限しているかもしれません。IRマップ上でこれを見つけることは、500万社という広大な社会への扉を開くための鍵を手にすることに他なりません。
「意図」に基づく一貫性の構築
バラバラだった思考や感情が、「意図(INTENTION)」という一点に集約されていく感覚を大切にしてください。 全力を捧げたいことが明確になれば、一時的な不採用という「結果」は、次への糧(フィードバック)として処理できるようになります。 これがセルフマネジメントされた状態の「強さ」です。
IRマップ・ブラッシュアップ:より「使える地図」にするために
一度描いて終わりではなく、定期的にマップを更新することで、あなたの内的資源はさらに洗練されます。
身体の「微細な変化」を書き足す
身体感覚は、感情が爆発する前の早期警戒アラームです。 「喉の奥がほんの少し強張る」「タイピングする指に力が入りすぎる」など、より細かな感覚をマップに書き加えることで、自分の状態がレッドゾーンに移行するのを未然に防げるようになります。
「もし違う結果があるとしたら?」を妄想する
マップの右下にある「違う結果の可能性」を自由に描いてください。 第一志望以外の場所で、あなたの「意図」がより素晴らしい形で実現している未来を具体的に想像します。この「オプション思考」が、特定の企業への執着を消し、面接での「余裕」を生み出します。
信条(Belief)のアップデート
古い信条を「私は〇〇であるべきだ」から「私は〇〇という価値を大切にしたい」という意図的な言葉に書き換えてみましょう。思い込みに影響されていた自分から、自らの価値観で選択する自分へと 、認識のOSをバージョンアップさせることが可能です。
「他人の経験」という視点を加える
「私のことを他の人にどのように経験してもらいたいか?」という問いは、面接や自己PRを考える際の最強のヒントになります。 自分がどう思われるか(意識:自分への執着)ではなく、相手に何を届けたいか(意図:貢献)へとシフトすることで、コミュニケーションの質が劇的に変わります。
ドラッカー流「貢献」の視点を統合する
「私の価値観に合っていることは何か?」 を深掘りする際、ドラッカーの「強みと貢献」の問いを重ねてみてください。あなたが最も得意とし、社会の役に立てることは何でしょうか。IRマップにこの「貢献の軸」が通ったとき、就活は単なる「就職先探し」から「使命の確認作業」へと昇華します。
実践後の変化:反応の奴隷から、人生の主導権者へ
IRマップを描き終えたとき、あなたの中で起きる劇的な変化についてお伝えします。
「刺激」に対するタフネスの向上
不採用通知や面接官の冷淡な態度。これら外からの刺激が届いても、あなたは即座に「あ、今の私の認識はこう動いているな」とマップを脳内で展開できるようになります。この「メタ認知(客観視)」の能力こそが、就活の山や谷に右往左往しないための最強の防御術です。
「行動」の選択肢が爆発的に増える
「いつもと同じ行動」を繰り返していた自分に気づけば、次は「違う行動」を試すことができます。 IRマップは、あなたの中に眠っていた「新しい可能性」を引き出す装置です。500万社の海に対し、これまでとは違うアプローチを仕掛ける勇気が湧いてくるはずです。
「失敗」という言葉が辞書から消える
IRマップを使いこなせれば、すべての結果は「自分の内部資源の使い方のフィードバック」に変わります。 期待通りの結果でなくても、「代償」から学び 、次の行動を修正すればいいだけです。そこにあるのは失敗ではなく、成長のための貴重なデータだけです。
「意図」がもたらす揺るぎない自信
あなたの価値観と「全力を捧げたいこと」が一致しているとき、人は最も美しく、力強いエネルギーを放ちます。 IRマップを通じてこの中心軸を確立した学生は、たとえ苦境にあっても、その瞳には「自信と勇気」が宿っています。それこそが、採用担当者が最も求めている資質です。
二度とない人生を「自覚的」に歩む
高校生から大学院生まで、皆さんのこれからの人生には就活以上の荒波が待っているかもしれません。しかし、ジェレミー・ハンター氏のこの内的資源マネジメントを知っていれば、あなたは生涯、自分を見失わずに生きていけます。自分の「意識とエネルギー」をどこに向けるか、その主導権を自分の手に取り戻しましょう。

まとめ:IRマップを手に、納得のキャリアへ漕ぎ出そう
Day 3のワーク、大変お疲れ様でした。 今日は、提供いただいたPDF資料を羅針盤に、皆さんの「結果・行動・認識・意識・意図」を徹底的に可視化しました。 自分の内側にある内的資源(IR)を整理できた今、あなたの心は昨日よりもずっとクリアになっているはずです。
「あなたは今、自分の『意図』に沿った最初の一歩を見つけられましたか?」
明日のDay 4では、このマップを使って見えてきた「古い認識(思い込み)」をさらに解体し、500万社の可能性に向けて「新しい選択肢」を具体的に構築する技術を学んでいきます。
「あおもりHRラボ」では、今回作成したIRマップをさらに深めるWeb個別ワークゼミを開催しています。「自分の認識の歪みが合っているか不安」「もっと自分の強みに寄せたマップにしたい」という方は、ぜひ私たちのキャリアコンサルタントと一緒に、あなただけの「勝てる地図」を磨き上げましょう。
27年卒・28年卒の皆さん。就活は山あり谷ありですが、自分をマネジメントする「地図」さえあれば、どんな谷も乗り越え、より高い山へと登ることができます。
自分自身の内に眠る巨大な資源を信じてください。あなたは、自分の物語を自律的に書き換える力を持っています。その一歩一歩を、私たちは最大級の敬意を持ってサポートし続けます。明日も最高の「気づき」を共に手に入れましょう!