目標を達成できる人とできない人の違い、に関して追いかけていた頃がありました。そこで理解したことがあります。それは、人は成功する方法について本当によいアイデアをこれでもか、というくらい持っているということです。
目標を達成できないほとんどの人は、自分が抱えている問題を克服する方法をちゃんと知っているのです。ただ、それを行動していないだけなのです。行動心理学や行動科学からも、これが真実であることが明らかになっています。
わかっている、知っている、と口にはするが、自ら行動しないから、目標を達成することができないのです。あまりにも当たり前の話ですが、行動する、実践を続ける、ことを軽く考えている人が少なくないのです。
この辺りをきちんと理解することは、自己実現を成すことに役に立つと考えて、かなり熱心に学んだのです。
わかっている、知っているのに行動をしないのでしょう。
スタンフォード大学のあるバート・バンデューラは自信がないからではないかと考え、「自己効力感の欠如」の状態と言いました。
自己効力感とは、目標を達成するための能力を自らが持っていると認識することを指します。つまり、「自分ならできる」「きっとうまくいく」と思える認知状態のことです。
自信につての認識として、自信過剰になると目標達成に支障が生じることはあなたもご存知でしょう。それとは逆に、目標に向かう中で、自身不足に陥ってしまうことがあります。そもそも自己効力感が低いと目標を掲げることすらできないものです。
目の前の課題に圧倒されて、力を出し切れなかった経験はあなたにはないでしょうか。
例えば、健康と運動のためにランニングをしていても、フルマラソン42.195キロを完走するほどの体力が自分にはないと考えていると、主体的にマラソンに挑戦しようとは思わないでしょう。また、口下手な自分の発言など誰も耳を傾けてくれないし評価してもらえないと考えていれば、会議では沈黙を守るかもしれません。
変われないと思っている人は変わることができない。この当たり前のことを多くの研究が裏づけているのです。
ある研究では、食事や運動の習慣を変えられる自信があると答えた人ほど、減量に成功する可能性が高かったと報告しています。また別の研究では、自己効力感が高い理工系の学生は、専攻科目で落第する確率が低かったようです。
例えば、第二のビル・ゲイツやジェフ・ベゾスになる、といった多くの人にとって手が届きそうもない高すぎる目標がありますが。そういった高すぎる目標についての話ではありません。例えば、英語を学ぶ、〇〇の資格を取る、減量するといった目標の話です。
日常生活にあるずっと現実的な目標に向かう途中でつまずいてしまうことです。自分を変えたい、変容させたい人は、挫折したときに歩み続ける自信を得る方法を知っておくことが大切なのです。特に人生初めて取り組むことになる就活という文脈において、自己効力感を整えておくこと、ある程度セルフコントロールが効く状態にしておくことは、就活であなたが成果を得るための必要なツールだと思うのです。
「社会のトビラ塾」第2期が12月から始まりますが、この講座はまさに自己効力感を高める刺激(気づき)を成長と就活の軸を養うことをテーマにしています。11月にWEBで説明会も実施しますので、興味がある方は、トップページのインフォメーション(お知らせ)をチェックしてください。
最近ではキャリア形成関連の書籍にも自己効力感について丁寧に扱っているものがありますので、目を通されるのも一案です。