前回の記事では、自己分析の重要性と3つの視点(人生観・仕事観・他者との関係性観)についてお伝えしました。今回はその中でも「人生観」に焦点を当て、具体的な深め方や習慣的な取り組み方法をご紹介します。
人生観とは、簡単に言えば「自分はどんな人生を送りたいのか」「何を大切にして生きるのか」という価値観のことです。これを明確にすることで、就職活動だけでなく、人生全体における意思決定の軸が見えてきます。
人生観を明確にするための3つのステップ
1. 自分自身への問いかけを繰り返す
人生観を見つけるための第一歩は、自分自身に問いかけることです。以下のような質問を自分に投げかけてみましょう。
- 「自分にとって幸せとは何か?」
- 「10年後、どんな自分でありたいか?」
- 「これまでの人生で最も充実感を感じた瞬間はいつか?」
これらの問いに対して、正しい答えを出す必要はありません。重要なのは、自分の中にある感情や価値観を言語化することです。
2. 経験の棚卸しをする
過去の経験を振り返ることで、自分の価値観がどのように形成されてきたのかを理解できます。以下のポイントに注目して振り返りましょう。
- 嬉しかった経験:何がその瞬間を特別なものにしたのか?
- 悔しかった経験:どんな価値観が傷つけられたのか?
- 誇りに思う経験:なぜその経験が自分にとって大切なのか?
具体的なエピソードを思い出し、そこから得た気づきを書き出すことで、自分の中にある核となる価値観が見えてきます。
3. 小さな「選択」の積み重ねを意識する
人生観は一朝一夕で確立されるものではありません。日常生活の中での小さな選択—たとえば「どんな本を読むか」「どんな友人と過ごすか」—が、あなたの価値観を少しずつ形作っていきます。
日常の中で「なぜ自分はこれを選んだのか?」と考える習慣を持つことで、無意識のうちに人生観が磨かれていきます。
習慣的に取り組むためのヒント
1. 「自分ノート」を作る
日々の気づきや感じたことを自由に書き留めるノートを作りましょう。形式は自由ですが、以下のような質問に答える形で記録するのがおすすめです。
- 今日の嬉しかったことは?
- 何にイライラした?その理由は?
- 新しい発見はあったか?
このノートは、時間が経つにつれて自分自身の成長記録となり、価値観の変化や共通点に気づくことができます。
2. 人生観に関連する本や映画に触れる
他人の価値観に触れることで、自分の考え方を深めることができます。以下のようなテーマの作品がおすすめです。
- 自己探求:自分とは何かを考えさせられる作品
- 挑戦と成長:困難を乗り越える人々の物語
- 人間関係:多様な価値観が交錯するドラマ
鑑賞後は「自分ならどう感じるか」「自分の価値観とどこが違うか」を考えてみましょう。
3. 定期的に「未来の自分」について考える
未来の自分について考えることで、今の自分が何を大切にしているのかが浮き彫りになります。以下のような質問を定期的に振り返るのがおすすめです。
- 5年後、どんな環境でどんな生活を送っている?
- どんな人と一緒にいたい?
- どんな仕事をして、どんな気持ちでいたい?
まとめ
人生観を明確にすることは、将来の進路選択や日々の小さな意思決定において、ブレない自分を作るための基盤となります。焦る必要はありません。日々の経験や内省の積み重ねが、少しずつあなたの人生観を形作っていきます。
次回は、「仕事観」を深めるための具体的な方法についてお届けします。お楽しみに!
【人生観・仕事観・関係性観を磨くための4回連載記事一覧 ~自己分析の始め方~】
- 第1回:1・2年生のうちに取り組むべき理由と深め方
- 第2回:自分だけの「人生観」を明確にする方法 (本記事)