前回のブログでは、年末年始に取り組むべき企業研究や仕事理解についてお伝えしました。今回は、就活で避けて通れないエントリーシート(ES)の書き方について解説します。
エントリーシートは、採用担当者に「この学生と会ってみたい」と思わせる第一関門です。具体的な例を交えながら、読む側が注目しているポイントや、説得力のある文章を作るコツを紹介します。
エントリーシートの役割と採用担当者の視点
エントリーシートは、採用担当者に以下の2点を伝える重要な書類です:
- 応募者の人柄や価値観
- どんな学生で、何を大切にしているかを知る。
- 企業とマッチするかどうか
- 会社の価値観や求める人物像に合致するかを確認する。
採用担当者が注目するポイントは次の通りです:
- 文章の一貫性:自己PRや志望動機が矛盾していないか。
- 具体性:抽象的な表現ではなく、具体的なエピソードが含まれているか。
- 熱意や適性:その企業で働きたい理由が説得力を持って伝わるか。
これを踏まえ、各項目の書き方を具体的に解説していきます。
エントリーシートの主要項目と書き方
- 自己PR:自分の強みを魅力的に伝える
採用担当者が注目するポイント:
- 学生の強みが企業でどのように活かされるか
- エピソードが具体的で信憑性があるか
- 成果や努力が分かりやすく示されているか
書き方の流れ(STAR法を活用):
- S(Situation):状況を説明
例:「大学時代にサークルのイベント企画に携わりました。」
- T(Task):自分の役割や課題を説明
例:「参加者を前年の50名から100名に増やすことが目標でした。」
- A(Action):自分が取った行動を具体的に説明
例:「SNSを活用した告知を行い、加えて大学内でポスターを掲示しました。また、他大学のサークルとも連携しました。」
- R(Result):結果を示す
例:「その結果、前年の2倍の100名の参加を達成しました。この経験を通じて、計画力と実行力を磨きました。」
具体例:
「私は計画力と実行力を活かして課題を解決する力があります。大学3年次にサークルのイベント企画を担当し、前年の50名から100名に参加者を増やすことを目標としました。SNS告知やポスター掲示、他大学との連携を図り、実際に100名を超える参加者を集めることができました。この経験を通じて培った行動力を貴社の営業職で活かしたいと考えています。」
- 志望動機:企業に対する熱意を伝える
採用担当者が注目するポイント:
- その企業でなければならない理由があるか
- 業界研究や企業研究が十分に行われているか
- 自分の強みや価値観と企業の理念が一致しているか
書き方の流れ:
- 企業や業界への興味を具体的に述べる
- 例:「貴社の○○事業に魅力を感じています。」
- その企業を選んだ理由を述べる
- 例:「貴社は業界初の○○を実現し、革新性を持った企業だと感じました。」
- 自分の強みや価値観との接点を述べる
- 例:「私は○○という経験を通じて、貴社の○○に貢献できると考えています。」
具体例:
「私は、『人々の生活を豊かにする』という貴社の理念に共感しています。特に、貴社が手掛ける○○製品は業界内でも高い評価を受けており、私も実際に利用してその品質に感動しました。大学時代、アルバイトでお客様に最適な商品を提案する経験を積み、コミュニケーション力を磨きました。この力を活かし、貴社でお客様に感動を届ける仕事に挑戦したいと考えています。」
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと):自己成長を示す
採用担当者が注目するポイント:
- 目標達成へのプロセスが明確か
- 困難をどう乗り越えたか
- 学んだことが就職後にどう活かせるか
書き方の流れ(STAR法を応用):
- 取り組んだ背景や動機を説明する(Situation)
- 目標や課題を説明する(Task)
- 具体的な行動を詳しく説明する(Action)
- 得られた成果や学びを示す(Result)
具体例:
「私はアルバイト先で売上向上を目指し、メニューの改善に取り組みました。売上が伸び悩む中、常連客やスタッフから意見を収集し、試作メニューを導入しました。その結果、売上は前年同月比で20%向上しました。この経験を通じて、課題発見力とチームでの協働力を磨くことができました。」
エントリーシート作成の注意点
- 誤字脱字を徹底的にチェックする
- 読む側にとって、誤字脱字は印象を大きく損ねるポイントです。完成後に時間を置いて見直すか、他人にチェックしてもらいましょう。
- 定量的な表現を意識する
- 「多くの」「たくさんの」ではなく、「○○%増加」「○○名を達成」など具体的な数値を使うことで説得力が増します。
- オリジナリティを大切にする
- 決まりきったフレーズは避け、自分自身の言葉で書くことが大切です。
採用担当者に刺さるESのコツ
- 応募企業ごとにカスタマイズする
- コピペではなく、その企業専用の志望動機を作成することが基本です。
- 論理的かつ感情に訴える文章を心掛ける
- 具体性を持たせつつ、自分の熱意を言葉で伝えましょう。
- 読みやすい文章構成を意識する
- 箇条書きや段落分けを活用して、視覚的に読みやすい構成を心掛ける。
最後に
エントリーシートは就活の第一関門ですが、しっかり準備をすることで突破率を高めることができます。焦らずに時間をかけて取り組み、採用担当者に「会ってみたい」と思わせる魅力的なESを完成させましょう。
あおもりHRラボでは、エントリーシート作成の個別アドバイスを行っています。プロの視点からフィードバックを受けたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!