皆さん、こんにちは!
昨日の記事では、「なぜ当社を志望するのか?」という質問に対して、あなたの「本音」を深掘りし、企業と「線」で繋ぐ重要性についてお話ししました。志望動機が単なる「褒め言葉」で終わらず、「あなただけの物語」として面接官に響くためのヒントは掴めたでしょうか?
さて、面接と聞くと、多くの人が「面接官からの質問に、いかに完璧に答えるか」というイメージを持っているかもしれませんね。もちろん、質問に的確に答えることは大切です。しかし、実はこれだけでは十分ではありません。
知り合いの中にも、面接官として多くの学生さんと話す中で、「一方通行の応答」ばかりだと、その学生さんの個性や魅力を深く理解するまでには至らない、と感じている人事職の人が少なくないようです。
では、どうすれば面接官の心を掴み、「この学生、もっと話を聞いてみたい!」と思ってもらえるのでしょうか?
その答えは、面接を「応答」ではなく「対話」として捉えること、そして「質問力」を磨くことにあります。
今日の記事では、面接官が「もっと聞きたい!」と引き込まれるような「対話型面接」のコツと、あなたの熱意と本気度を最大限にアピールできる「逆質問」の極意を、具体的なノウハウと共に解説していきます。面接官とのキャッチボールを楽しみながら、あなた自身の魅力を存分に伝え、納得の内定を掴み取りましょう!
1. 面接官は「応答」ではなく「対話」を求めている理由
面接官は「人間性」や「思考力」を見たい
面接官が知りたいのは、あなたの「答え」が合っているかどうかだけではありません。彼らは、あなたが「どんな人間性」を持ち、「どんな思考プロセス」を経て、その答えにたどり着いたのかを知りたいと思っています。
例えば、「学生時代に力を入れたことは?」という質問に対し、あなたが用意したエピソードを流暢に話したとします。それはそれで素晴らしいのですが、面接官はこう考えるかもしれません。
- 「この学生は、質問を覚えているだけなのかな?」
- 「本当に自分で考えて、その行動をしたのかな?」
- 「何か困難にぶつかった時、どうやって乗り越えるタイプなんだろう?」
こうした疑問を解消するために、面接官は「なぜ?」「具体的には?」「他に選択肢はなかった?」といった「深掘り質問」を投げかけます。この時、あなたがただ準備した内容を繰り返すだけでは、面接官は「対話ができない」と感じてしまうでしょう。
面接官は、あなたが質問の意図を汲み取り、自分の言葉で考え、そして相手の反応を見ながら柔軟にコミュニケーションを取れるかどうかを見ています。これこそが、入社後にチームの一員として、顧客として、あるいは上司部下として「共に働く」上で不可欠な「人間性」や「思考力」だからです。
一方通行のコミュニケーションでは魅力は伝わらない
面接を「質問と回答」の一方通行な場だと捉えてしまうと、あなたの魅力は半減してしまいます。まるで、面接官という壁に向かってボールを投げているようなものです。ボールは戻ってこず、コミュニケーションは成立しません。
- 例: 「アルバイトでチームをまとめました」とだけ言い、面接官が興味を持っても、それ以上深掘りしない。
- 例: 面接官が「なるほど」と頷いているのに、さらに同じようなエピソードを長く続ける。
- 例: 面接官が何か言いたそうな表情をしているのに、それに気づかず一方的に話し続ける。
このようなコミュニケーションでは、面接官はあなたの「本音」や「人間性」を引き出すことができません。結果として、「この学生は、自分の話ばかりするのかな」「相手の反応を気にしないタイプなのかな」といった、誤解を生む可能性さえあります。
面接は、あなた自身を伝える場であると同時に、企業がどんな場所なのか、面接官がどんな人なのかを知る場でもあります。積極的に「対話」に参加し、相手の反応に合わせたキャッチボールを意識することで、あなたのコミュニケーション能力や柔軟性をアピールできます。そして、面接官もあなたに対して親近感を抱き、「もっと話を聞きたい」と感じるようになるのです。
面接官は「自社で活躍する姿」を想像したい
面接官が最も知りたいことの一つは、あなたが「自社で活躍する姿」です。そのためには、あなたの過去の経験やスキルだけでなく、「入社後に何を実現したいのか」「どんな貢献ができるのか」という未来のビジョンを具体的に伝える必要があります。
しかし、これも一方通行な「アピール」だけでは不十分です。
面接官が「この学生は、うちの会社で具体的にどんな活躍をしてくれるんだろう?」と想像を膨らませるためには、あなたが「質問する側」に回ることも重要です。
- あなたが企業に抱いている具体的な疑問を質問する
- あなたが企業について知りたいと本気で思っていることを質問する
- あなたのキャリアビジョンと企業がどう結びつくのかを探る質問をする
こうした質問は、面接官に「この学生は、うちの会社に本気で興味を持っているな」「入社後のことを具体的に考えているな」という印象を与えます。そして、あなたの質問への回答を通じて、面接官も「ああ、この学生はこういう視点で物事を捉えるのか」「うちのこの部署が合うかもしれないな」といったように、あなたの「活躍イメージ」をより具体的に想像できるようになるのです。
2. 面接官が『もっと聞きたい』を引き出す質問力:3つのコツ
ここからは、面接官が「もっと聞きたい」と引き込まれるような「対話型面接」のコツと、あなたの熱意と本気度を最大限にアピールできる「逆質問」の極意を解説します。
コツ1:質問の「意図」を汲み取る「傾聴力」
昨日も触れましたが、面接官の質問には必ず「意図」があります。この意図を正確に汲み取ることが、効果的な「対話」の第一歩です。
⒈ 質問を「分解」して捉える:
- 面接官の質問を、ただ一つの大きな塊として聞くのではなく、「キーワード」「知りたいポイント」に分解して聞く練習をしましょう。
- 例: 「学生時代に最も力を入れたことは何ですか?その経験から何を学びましたか?」
- キーワード: 「学生時代」「力を入れたこと」「経験」「学び」
- 知りたいポイント: 「どんな経験」「なぜ力を入れた」「どう取り組んだ」「何を得た」
- このように分解することで、質問の核が見えてきます。
- 例: 「学生時代に最も力を入れたことは何ですか?その経験から何を学びましたか?」
⒉ 面接官の「非言語情報」に注目する:
- 質問時の表情、声のトーン、視線、身振り手振りなども大切な情報です。
- 面接官が特定のキーワードを強調している場合は、それが特に聞きたいポイントかもしれません。
- 質問が終わった後の面接官の「間」や「視線」にも注目しましょう。
⒊ 「もし〇〇だったら…」と仮説を立てる練習:
- 質問に対し、すぐに答え始めるのではなく、「この質問は、私のどんな能力(強み/弱み/価値観など)について知りたいのだろう?」と、一瞬で仮説を立てる練習をしましょう。
- 完璧な仮説でなくてもOKです。この習慣が、的外れな回答を防ぎ、質問の意図に沿った応答へと導いてくれます。

コツ2:話し方は「プレゼン」より「キャッチボール」
面接は、あなたが一方的に話すプレゼンテーションではありません。面接官との「キャッチボール」を意識することで、対話が深まり、あなたの魅力がより伝わります。
⒈ 「短く、要点を、結論から」:
- 質問に対する最初の応答は、長くしすぎず、まず結論(簡潔な要点)から伝えましょう。
- その後、面接官の反応を見ながら、必要であれば具体例や詳細を補足していくのが、キャッチボールの基本です。
⒉ 面接官の「頷き」や「表情」に合わせる:
- あなたが話している間、面接官が頷いているか、興味深そうな表情をしているか、少し疑問に思っているような顔をしているか、よく観察しましょう。
- 興味を示している部分があれば、そこを少し深掘りしてみる。逆に、飽きていそうであれば、話を早く切り上げるか、別の話題にスムーズに移行する準備をする。
- これが、相手に寄り添った「対話」の姿勢です。
⒊ 「間」を恐れない:
- 質問への回答や、次の言葉が出てこない時に「間」が空くことを恐れないでください。
- むしろ、一呼吸置くことで、面接官も質問の意図を再確認したり、あなたの答えを整理したりする時間になります。
- 慌てて意味のない言葉を詰め込むよりも、少しの間を置いてから、考えを整理して話す方が、落ち着いた印象を与えられます。
コツ3:「本気度」が伝わる逆質問で一歩リード
面接の終盤に必ずと言っていいほど聞かれる「何か質問はありますか?」という逆質問。これは、あなたの「本気度」と「能動性」をアピールする最後のチャンスです。
残念な逆質問は、調べればすぐにわかること(例: 「御社の事業内容を教えてください」)、福利厚生のことばかり(例: 「残業時間はどれくらいですか?」)、あるいは全く質問がないことです。
面接官が「もっと聞きたい」と思う逆質問のポイントは、次の2点です。
⒈ 企業への理解度と熱意を示す質問:
- 事前の企業研究で深く調べた内容を踏まえ、「御社の〇〇事業において、今後特に力を入れていきたいことは何でしょうか?もし可能であれば、その中で新入社員が貢献できる具体的な役割についてもお聞かせいただけますでしょうか?」
- 「貴社が掲げる△△という企業理念に強く共感しておりますが、実際に日々の業務の中で、社員の皆様がその理念を最も強く感じるのはどのような時ですか?」
- このように、企業への深い関心と、入社後の活躍イメージを関連付けた質問は、面接官に「この学生は、うちの会社を真剣に考えているな」という印象を与えます。
⒉ あなたの「キャリアビジョン」や「成長意欲」に繋がる質問:
- 「私は将来的に〇〇のようなキャリアを築きたいと考えているのですが、貴社において、そのような目標を持つ社員に対しては、どのような学びの機会やサポートがありますでしょうか?」
- 「入社後、早期に貢献するために、現時点で学生のうちに身につけておくべきスキルや知識があれば、アドバイスをいただけますでしょうか?」
- これらの質問は、あなたの「成長意欲」と「未来を見据える視点」をアピールし、面接官に「この学生は、入社後も自ら学び、成長してくれるだろう」と期待させることができます。
逆質問は、あなた自身が企業を選ぶ視点を持つことにも繋がります。面接官との対話を通じて、あなたが本当に「善くはたらく」ことができる場所なのかを、ぜひ見極めてください。
まとめ:面接は『対話』のチャンス!あなたらしさを輝かせよう!
26卒の皆さん、面接は「尋問」の場でも「一方的なプレゼン」の場でもありません。それは、企業とあなたが「互いの本音を伝え合い、未来を共に描けるか」を確かめる「対話」の場です。
質問の「意図」を汲み取る傾聴力、相手の反応に合わせたキャッチボール、そしてあなたの「本気度」と「未来への視点」を示す逆質問。これらの「質問力」を磨くことで、面接官はあなたの「もっと知りたい」という気持ちを抱き、結果としてあなたの魅力を深く理解してくれるでしょう。
失敗を恐れず、面接官との対話を楽しんでください。そこに、あなたの個性と本音が輝くチャンスが眠っています。あおもりHRラボは、あなたが青森で(以外の地域でも)「善くはたらく」未来を拓けるよう、本音で向き合う面接の準備を全力でサポートします。自信を持って、あなたらしさを存分に伝え、納得のいく内定を掴み取ってください!