地方・地元就職

コロナ禍がきっかけとなり仕事の仕方が随分変化しました。学生の就活志向も変化が伺えます。あおもりHRラボでは地元就職と表現していますが、地方就職を視野に入れる学生が増加しています。出身地に戻るUターン就職、出身地に近い都市部に就職するJターン、出身地とは特に関係はないが途方に就職するIターンといずれも注目されていて、実際にその応募者も増えていることがある調査(23年卒~26年卒学生を対象)結果でも伺えます。

地方企業への就職の意向を尋ねた問いに対して、「地方企業への就職を第一希望としている」学生は14.5%、「第一希望ではないが就職先の候補として検討している」学生は38.2%で合わせて52.7%の学生が何らかの形で地方企業への就職を考えていることがわかります。一方で、半数近い47.3%の学生は「地方企業への就職は考えていない」と回答をしています。

今回の調査回答数は23年卒270名、24年卒432名、25年卒159名、26年卒52名の913名ですので、卒業予定年のバラツキがありますが、学生の就活志向の傾向は掴める情報ではないかと思います。

地方企業への就職を検討していると回答した学生に「出身地、大学」について尋ねた結果では、最も多かったのは、「Uターン、Iターンのどちらも視野に入れている」42.0%、「Uターンを希望している」20.6%でした。また、出身地域の大学に進学し、出身地域の企業に就職する「地元就職」を希望している学生は21.4%でした。

地方就職の希望としては、主審地でも就職を希望する学生が合計で84.0%でした。一方で、出身地以外の地方就職を選択肢として考えている学生が58.0%で、思った以上に出身地と関係のない地方での就職を志向している学生がいることがわかりました。

Uターン、地元での就活を希望する学生の理由(複数回答)については、

  • 住み慣れた土地で働きたい 60.4%
  • 実家から通勤したい 33.7%
  • 友人が多い 25.5%
  • 子育てや介護など将来のことを考えて親の近くに住みたい 25.0%
  • 働きたい企業や就きたい職業が地元にある 15.8%

などの声がありました。出身地での就職では、地域への愛着や家族・友人との関係性などが先行していて、企業や職業の優先度よりも高い傾向が伺えました。

また、Iターンを希望する学生の理由(複数回答)については、

  • 地方の住みやすさなど、暮らしに興味がある・魅力を感じる 51.3%
  • 実家を出て自立したい 48.0%
  • 都会にしか住んだことがないため、地方に住んでみたい 26.9%
  • 訪れたことのある土地に魅力を感じている 23.7%
  • 知り合いがいる 13.6%
  • どうしても働きたい企業や就きたい職業が地方にある 13.3%

といった声があがっていました。

就職活動を考えるとき、どうしても働く場所や環境が軸になるものですが、その土地で「暮らす」こともイメージしておくことを勧めています。就いた仕事に馴染めないようであれば辞めて次を探せばいいといった考えを最初から持って就活を進めるのではなく、出来るのであれば就いた仕事から天職を自らの手でつかみ取る思いで就職先を決めて欲しいものです。働くと生きるは、イコールであることを失念することなく、自分の人生とキャリアを見据えながら就活を進められることを推奨します。

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