芒種

今日は24節気の「芒種(ぼうしゅ)」です。「芒種」とは芒(のぎ)稲や麦など、イネ科植物の穂先、棘のように尖った毛の部分を指します。「芒」をもつ穀物の「種」をまく時節、というところから、「芒種」と言われるようになったとのことです。

昔はこの時期に田植えをしたようです。それは、日本では水田に種をまくのではなく、苗代を田植えする方法が一般的ですが、当時の苗代は寒冷に弱かったため、植えるのは初夏に向かう芒種の時期が適していたのだそうです。

諸説あるようですが、「芒種」で種をまいた植物は、これからどんどん成長していきます。そのため、「芒種」はものごとを始めるのに縁起がよいとき、とされています。日本では古来より「稽古始め」は数え年で6歳の6月6日に行うという習わしがあり、この日に稽古を始めると上達しやすいと言われていました。その由来は室町時代に能を大成した世阿弥です。世阿弥はその著書『風姿花伝(ふうしかでん)』の冒頭で、「この芸において、おほかた、七歳をもてはじめとす」、つまり「稽古を始めるのは数え年7歳(満年齢だと6歳)がよい」と書いています。さらにここから、「6歳の6月6日」となったのは、江戸時代の歌舞伎の言い回しや、指の形が由来しているという説が。手を開いた状態から指を折って数を数えてみてください。1から始めると6で「小指が立つ」でしょう? ここから、「子が立つ」つまり「子どもが独り立ちする」ことを表したのでは、といわれています。

明日6日は、小さくても新しい習慣を始めてみる機会にすると宜しいかと思います。これから梅雨を迎え、不安定な天候が続く頃となります。くれぐれもご自愛ください。

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